夢オチじゃない

「おはよう、起こしにきたぞ」
「あー、おは…よ…ござい、ます」
目を開けると、ロングヘアーの美人さんが俺の上に圧し掛かっていた。
大きな瞳で俺を覗き込んだと思えば、優しい笑顔。
「ど、どなたですか?」
「ああ?俺だよ、俺。きーりーの!」
ええ?霧野先輩?確かに髪の毛はピンク色だけど、こんなに綺麗だったかな。
普段は元気が良くて、か、可愛いって印象しかないからなあ。男の人に可愛いとか、思っちゃうのもどうかと自分でも思うけど、霧野先輩は可愛いとしか言い様が無いだろう。
「おまえ、今日練習って言っただろ?ねぼすけがー」
「え、あ!すいません!」
ぼりぼりと頭を掻いて、頭を下げる。
それにしても、今この状況ってかなり、おいしいような…。
布団を剥がされて直に乗られてるから、先輩のお尻の柔らかさがはっきりわかってしまっている。
しかも、朝だし、男子特有の生理現象が…。
先輩はそんな事を気にすることもなく、しゃべり続けようとしている。
「まあ俺も寝坊して少し遅れたから髪の毛も結べなかったんだけどなー」
「あ、あの、先輩」
「なに?」
「上、乗っかられたら、もう」
「あ、ごめん。重かった?」
「ち、違うんです、あの…」
俺が自身を指差すと、はっとした顔でそれを見つめる先輩。
「おおー、これ、すっごいかたくなってる!」
先輩はパジャマ越しに俺の硬くなったそれを指でなぞった。
なんで、こうなってるんだ?退いて欲しいと言ったつもりなのに、何故か先輩はそれに興味を示しちゃったらしい。
「あの、ちょっと、先輩?」
「これ、見せて!」
きらきらと瞳を輝かせて、俺のズボンを下ろしにかかる先輩。あまりの勢いに何も抵抗できない俺。
勃起してぴくぴく脈打つそれが先輩の目の前に晒され、恥ずかしくなり唇を噛み締めた。
「すごい、おっきい」
「もう、見ないで下さい」
先輩は恐る恐る俺のものに触れ、つーっと指で撫でた。
俺のものはそれに過敏に反応して、ぷちゅり、と先走りを垂らす。
「こういうのって、こうすればいいんでしょ?」
なに、この展開。俺は夢でも見ているのだろうか。
憧れの先輩に、朝っぱらから性処理をしてもらうだなんて、絶対これは夢に違いない。
先輩は小さな手を使ってものを包み込んでは上下に扱き始めた。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立て、何度も行き来する細い指。
「きもち、いいの?」
「は、い、気持ち、良いです」
小悪魔的な笑みを漏らして、先輩は俺のグロテスクに膨張したものを弄り回す。
「おっき、いね、ほんと」
潤んだ瞳、やらしいセリフ、いつもとは違う下ろした髪型、全てに興奮した俺は我慢できずに、果てる。
「せんぱいっ」
「あ、すごい、たくさん出たっ」
霧野先輩はぴゅ、ぴゅ、と勢い良く射精する光景を物珍しそうに見つめたと思えば、白濁をティッシュで拭い、ぽい、と床に捨てた。
その途端、先輩は笑顔で俺に抱きついて、頬擦りを始めた。
なんだ、これ、何度も言うけど現実なのか?先輩の背中に腕をまわして、頭を撫でると先輩はくうくうと寝息を立て始めたではないか。
「お、俺、幸せだ…」


「おまえら、なにやってんだ!」
あまりにも遅いと心配した神童先輩に二人で寝ている現場を目撃されて、ひと悶着あったお話はまた今度。



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