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妻が事故死した当時のゲロは、はなから子どもを引き取る気はなかった。
妻の葬儀にはさすがに参列したが、双子は、妻の生前の知り合いが運営に関わっている施設に引き取られた。

そして、ほどなくしてゲロもまた、レッドリボン軍というよりどころを失う。
地下施設に研究所をうつしたゲロは、当時10歳の双子を引き取った。
親子の情、などというものはかけらもなかった。
ただ、軍を追われた落ち目の科学者という立場より、既婚者でありながら妻に先立たれ、子どもを育てているという立場のほうが、他人から信用され易いのである。

双子は、研究所内で育てられた。
その教育もすべて、ゲロ自身が施した。

しかしゲロは、自分の研究内容を巧妙に、双子には隠していた。

何故なら。








双子はすでに、ゲロの被検体であったのだから。


ある一日のアクシデントを、除いては。


17号と18号が身体に回路を埋め込まれたとき。
それは2人が施設から引き取られて5年が経過したときだった。


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bkm

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