弱虫シンデレラ




(drrr) 静帝





怖い、怖いんだ

壊してしまいそうで


壊れて、しまいそうで


「…怖い、んだ」


怖くて、手を伸ばせない


「なら、僕が手を伸ばします」


お前は微笑んで言うけれど


「その手すら、壊してしまうかもしれない」


砕いて、粉々にしてしまうかもしれない


「そんな簡単に壊れませんよ?
でも貴方がそれを恐れるなら」


帝人は俺に向かって両手を伸ばす、


「僕が貴方を抱きしめます!」


俺は思わずその手に、言葉に縋ってしまう


「……抱きしめて、くれるのか?」


化け物である、この俺が
人間である、綺麗なお前を


「っはい!」


愛しても、いいのだろうか…?


「大好きです!静雄さんっ」


そういって帝人は俺を抱きしめる、


「おれも…すきだ」



弱々しく、でもしっかりと
俺も帝人を抱きしめた








弱虫シンデレラ
ガラスの靴もカボチャの馬車もないけれど、何もない非力な王子様だけれど
心優しい貴方にとけることのない魔法を





「愛してます!」













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