頼りにしてます、我が相棒!




(鬼祓主)主+壇






人って特に意味もなく、落ち込んだりするよね
いや、まぁ、今の俺がそうなんだけど…さ 


「なーんか、沈むなぁ…」 


何かあった、というわけではない 
いや…あったにはあったんだろうけどさ、いろいろと 
でも全部、とまではいかないかもだけど、解決したし 

これといって何かあったわけじゃないんだけどなぁ… 


「はぁ」 


毎日、幸せだ 
幸せな日常、大切な日々 
みんながいて、みんなといれる 
これほど幸せなことなんてないだろう 

なのに…なのに、だ 
自分は何でこんなに落ちてるんだろうか 


そんな自分が嫌になる 



「わかってますよー」 


嘘、本当は分かってる 
全てが終わったからこそ、落ちてるんだ 

終わったことは素直に嬉しい 
でも、みんなでいれたことが楽しすぎて…幸せすぎて 


「こわい、んだ」 


離れてしまうことが、別々になってしまうことが 
―さようなら、してしまうことが 


今まで、なかったから 
心から楽しい、と嬉しいって思えることなんて


だからこのままもう少しの間、みんなといたい…そう思ってしまうんだ 


「…ねぇ、聞いてる?ねぇ!」 


実はずっと傍にいた燈治に聞く 
何か言ってくれてもいいのにさっ! 


「もっと…もっと言えよ、いろいろ 
聞くから、ちゃんと聞いてやるから」 


燈治が少しずつ話しはじめる 


「ちゃんと受け止めからよ、」 


俺の方を見ようとはしないけど、でもちゃんと伝わる… 


「…うん、」 


俺も燈治の方を見ずに頷く 


「あと、よ…うまく言えねぇけど、 
離れたってずっと一緒だろ、」 


―ああ、 


「どんなに離れたって、お前は…千馗は 
俺の親友で、―相棒だ」 


そう、だ 
そうだよね 

―何も変わらない、 


「だから心配すんな 
で、もっと頼れ」 


「―りょーかいっ」 






頼りにしてます、我が相棒! 






「燈治お母さん、男前だね!かっこいい」 

「誰がお母さんだ!あと、変なこと言うなっ」 

「照れてるー」 

「おまっ!」 

「…ありがとう、」 

「当たり前、だろ?」 

「頼りにしてます、相棒」 

「…頼りにされてます、相棒」












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