魅惑的な天使!




(drrr) 戦争サンド前提 臨帝






「ねぇ、帝人くん」


喫茶店のテーブルに肘をつきながら、目の前にいる帝人くんを見つめる


「はい、何ですか?」


帝人くんは頼んだアイスティーのストローをいじりながら俺を見つめる


「好きだよ、愛してる
"人間"としてじゃない、帝人くんだから帝人くんを愛してる」


俺は人ラブだけど、それは観察対象としてだ
観察対象としてじゃなく、帝人くんが好き
恋愛感情で帝人くんが好き、愛してる


「…えっ、と」


帝人は困った様子で口ごもる
今更、だろうに
自分の気持ちを知ったその日から毎日の様に告げているのだから

…まぁ、告げているのは俺だけではないんだけど


「おもしろくないことに、シズちゃんも君を好き、愛してる」


そう、あの化け物も帝人くんが好き
愛しちゃっているわけだ

そして帝人くんが困ってしまう原因の一つ


「ねぇ、帝人くんだって俺のこと好きだろ?」


―選んでよ、俺を


「…好き、ですよ?でも同じくらい、静雄さんのことを好きなんです
臨也さんと静雄さんが好きで、大好きで……憧れなんです」


帝人くんは選べない、という
同じくらい、俺とシズちゃんが好きだから
そしてその"好き"は恋愛感情とはいえないぐらいに幼く、憧れというには育ち過ぎている
曖昧で複雑な感情を彼は持て余しているから


それは彼が真剣に考えてくれている証拠なのだけど
あまりに焦らしてくれるものだから


「…いっそ、帝人くんをシズちゃんと二人で共有してもいいかな」

―おもしろくは、ないけれど


帝人くんに聞こえないように小さく呟く





それにお互い、彼が選んだのが自分じゃなかったら
彼を閉じ込め囲ってしまうだろうから

ならいっそ、二人で共有した方が彼も俺達も幸せだろうし


(今度、シズちゃんに提案してみようかな?)




それもいいかもしれない、なんて

思わず笑ってしまう、


「…?臨也、さん?」


困惑気味な帝人くんの頭を撫でる


「んー?いや、ね
君に魅了されてるなぁってね」









魅惑的な天使に魅了された道化師と化け物は天使の愛を渇望する!











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