さよなら、恋




(drrr) 臨也←帝人




好きだった

気がつけばあの人のことばかり考えていた


あの人への恋心に気付く前から僕はあの人が最低なことを知っていたから―いや、みんな知っているから

だから僕はこの恋が叶うことがないことも知っている







さよなら、恋






「長所をあげるとすれば、"顔"だけなんだけどなぁ…」


あと、お金持ち?
情報を知っている、というところも僕としてはポイント高い(ダラーズのこととかもあるし)

でも、性格は最悪だ
最低でとにかく酷い人
性格破綻者!


なのに、なんで、


「好きになるかなぁ」


どこを好きになったかなんて分からない
好きなところも出てこない(顔は確かに綺麗でかっこいいとは思うけど)
むしろ嫌いなところの方が出てくる(というか、ありすぎてキリがない)


臨也さんより断然、静雄さんの方が素敵だと思う
かっこよくて綺麗で優しくて、
不器用だけど本当に優しい人でとても魅力的な人だし


「…本当になんで好きなんだろう」


臨也さんは僕の事なんて好きじゃない、観察対象だし
…利用、してるんだということも知っている


正臣にしたことだって許せない
園原さんのことだって

僕はきっとこのままじゃ駄目になる
臨也さんを好きなままじゃ、

臨也さんも僕を好きでいてくれたなら、それでも大丈夫だったかもしれない

でも違うから、そうじゃないから


これ以上、抜け出せなくなる前に



「さようなら、」



さようなら、臨也さん

この恋心が消える、思い出に変わる
その時まで、さようなら















僕は貴方の前から消える




だってそうしないと、壊れてしまうから
僕は駄目になってしまうから

だからさよなら。僕の恋心










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