妹変 | ナノ
キラ☆キラしてるでしょ?
学校も行ったり行かなかったり。
毎日ゲーム漬けで過ごす妹に危機を感じた。
「カラオケ?」
「そ!久し振りにどう?」
妹を年頃の女の子に戻す計画を始めることにした。
まずは形から!
年頃の女の子ならカラオケとか行くはず!
「えー、最近DAMがホントDAMEだからな〜」
鏡花がまたワケの分からないことを言って難色を示す。
ここで諦めたら妹は変わらないぞ、俺!
「俺の奢りだからさ!行こっ」
そこまで譲歩して、鏡花はやっと重い腰を上げた。
そしてカラオケにて。
「見せてあーげるよーあーなたにーこんいろトキメキ♪」
ノリノリで歌ってくれるのは良い。
でも何の曲か分からないからコッチがノれない!!
鏡花がクラスで孤立している理由がよく分かる。
コイツ空気読まないんだ、読めるくせに。
分かった上でやってるから性質が悪いんだ。
「次は兄さんの番だよー?」
「鏡花歌って良いよ…」
「えー。ここ第二文●部の少ないからなー」
ゲームの名前なのかバンドの名前なのかも分からない。
「PBあるじゃん、これにしよっ」
画面にまた知らないタイトルが映る。
思わず項垂れてしまう。
しかし、そんな俺の様子は気にせず鏡花は歌い始める。
「I wanna be your princess♪」
カラオケ作戦、失敗。