Kiss me, Darling! | ナノ
この気持ちが本物であること
いつも通りに恭平くんの部屋に遊びに来ている。
「俺、理乃ちゃんのことが好きだ」
いつも通りのはずなのに、そんなことを言われる。
恭平くんは何時になく真剣な表情で私の手を握る。
逃げられない。
「理乃ちゃんは俺のこと、どう思ってる?」
もう4年も恭平くんと一緒にいる。
ケンカとかすれ違いばっかりしてた。
それでも一緒に居た理由、居られた理由。
そんなの一つしかない。
「恭平くんのこと、好きだよ」
恭平くんの手を握り返す。
言葉に出来ない想いを込めて、強く握る。
「うあーー!緊張したーっ」
その言葉と同時に抱きしめられる。
恭平くんとずっと一緒に居た理由。
それは結局そう言うことなのに。
だから、緊張なんてする必要ないのに。
普段どんなに憎まれ口を叩いても、私の行動は正直だ。
(4年も一緒に居るんだから…分かってよ…)