君への気持ちが本物であること。

---

もう４年も理乃ちゃんと一緒にいる。
順風満帆って訳じゃない。むしろ波乱ばっかりだった。


誤解されて、すれ違って、ケンカしては仲直りして。
何度も逃げられそうになったけど、その度に必死で掴まえた。


理乃ちゃんはいつだって俺から離れようとする。
それは今も変わらない。


俺には理乃ちゃんの本心が分からない。
もしかしたら持て余しているのかもしれない。


それでも、手放すなんて有り得ないんだ。


「…理乃ちゃん」


だから俺は聞こうと思う。


「俺、理乃ちゃんのことが好きだ」


はっきりさせようと思う。


「理乃ちゃんは俺のこと、どう思ってる？」


どんな言葉が返ってきても、俺の気持ちは変わらないから。