家に帰ったら恋人が夕飯の支度をしていた。

こんなに早い時間に帰ってきたのは久しぶりだ。
恋人の言う通りに、テレビを見たりして寛いでもいいんだけど。


「俺も手伝う!」


いつもの感謝をこめて手伝うことにした。
そんな俺の行動に、恋人は生暖かい視線と冷えたレタス一玉を寄越す。

「じゃあサラダ用のレタス千切って」
「うん!」

渡されたレタスをぶちぶちと千切る。
俺でも出来る単純作業。ただ延々とリズムよく手を動かし続ける。その内に気付いた。

「もしかして俺、さりげなく戦力外通告されてる?」
「適材適所って言うんだよ、恭平くん」

本音を隠す為にわざと捻くれたことを言ってるのか、そのまま本音なのかは知らない。

だけど、俺がレタスを千切る手と彼女が人参を刻む手が同じリズムで動いている。
それが偶然か意図的になのかも知らないけど、俺は素直に嬉しく感じた。

「そういえば今日の晩ご飯ってなに?」

こっちからも歩み寄ってみる。
したら彼女が可愛く笑ってくれたから、彼女も同じ気持ちだったんだと分かる。

「今更だね」

恋人が隠したがる本音は、実は俺にはバレバレなんだ。


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オチがよく分からない文章になってしまいました。
ところで小ネタ復活とか書いておきながら全く復活じゃなかった件について(涙)

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