和やかに二人を見守る会、とは裏腹に

こっちはこっちで勝手に楽しんじゃってる人達。



「お〜いデカいの上げんぞ!」


「ついたっ」



ヒュー

空に向かって数メートル一直線に光が走る。


ドーン!とはいかないが

バチバチっと音をたてて大きな花火が咲いた。





「わぁあ綺麗だね。」


「よくあんなんあったな…。」


少しはなれた所で二人は花火を楽しむ。




「新しい花火とってくるね。」

もう手元の花火は真っ黒になって萎んでしまったようだ。


「いいよ、俺がいく。何でもいいよな?」

そう言って日番谷は立った。


「うん、」

優しいよなぁ〜と今さらのろける咲夏であった。




「はいよ。」

二、三本花火を持ってきてくれた。


「ありがとう。冬獅郎はやんないの?」

さっきから冬獅郎は自分で花火を持っていない。



「いいよ俺は、お前見てるほうが楽しいし。」


かあぁぁ///
だからそういうのダメだって!


「あっ…火つけないと意味なかったね。」



咲夏はちかくに火をつけるものがないことに気づき
いったんその場を離れ、火をもらいにいった。




「火下さぁい。」

青色の花火をしている雛森のもとへいった。

「どうぞっ」


ニコッとする笑顔がいつみても可愛いなぁ。




「ねぇ、もう一年ってことはどこまでいったの!?」

小声だけどいきなり何いいだすのよ!!


「どっどこって…///」


「手は繋いで、キスはしたよね?」


咲夏は恥ずかしくなって、こくんと頷いた。

赤くなる咲夏をみて雛森は

「その様子じゃHはまだかぁ。」と残念そうに言った。



「なっ何いってんの!!そっそんなの無理だよっだって私達まだっ///」



純朴なんです。


「そうだね、(笑
ねぇもう火、ついてるよ?」


「あっ!本当だ。」




咲夏は真っ赤になりながらも
一人で待っている冬獅郎のもとへと突進。






ドスッ!



「わっ!お前っ危ねーだろ!!(火もってんだぞ!」


いきなり後ろから突進され、抱きつかれた日番谷はビックリ。


「大丈夫だよっ冬獅郎鍛えてるし。」


「筋肉は鍛えても、火は火傷するから!(どんな鍛え方だよ…」


馬鹿なんです(笑




「つーかそういうことじゃなくて
もし俺がよくたらお前が火傷すんだぞ、気をつけろよ。」


ちょっとお説教?



「大丈夫だって♪冬獅郎はちゃんと受け止めてくれるもんっ」

いや、あんま意味なし。


「あのなぁ…」



「あっ花火で字かくから読んでねっ」


「はぁ!?っ…きけよ。」





咲夏は棒の花火をもって
右手で空中に文字をかいてみせた。



「何てかいたかわかる?漢字だよ。」


「…だい?」


「そうそっじゃあ次ね。今度カタカナっ」




「…なにこれ、ス?」

「うん、よくわかったねっ」




こうなるともう大体予想はつく。

次は「キ」なんだろうと日番谷は思った。



だが


「じゃあ次はっ…あっ終わっちゃった。」



いいところで花火が終わってしまった。



咲夏は慌ててもう一本に火をつけてもらいにいこうとした。


だが立ち上がった瞬間。




ぐいっ


「んっ…」



不意打ちのキス。








「目ぐらいつむれよ。」


「なっ!///」