A北信介×年下彼女
【恋人に別れを切り出す企画に巻き込まれてしまいました】
『北、先輩……』
「おん」
『あのですね、えと、』
「なんやの」
『……ええと、』
「すまん。俺今から主将会議行かなあかんのや」
『あっご、ごめんなさい！』
「用事あったら早よ言うて」
『……ええと』
「なんやそない勿体ぶって。いつものお前らしないやん。なんかあった？」
『……っ、わ、私と別れてくださいいいいいい』
逃走
「は？」
・・・逃走中・・・
『（最ッ低や！！！！！私もうこれ終わりやん北先輩に実はこれ嘘でしたなんて言うて許してもらえるわけないやん！なんで私そんなんも気付かんかってんあかんごめんなさい北先輩もう泣きそう）』
「ちょ、待て！！」
ガシッ
『ひっ……ひい？！！き、北せんぱ、』
「さっきの本気か？いきなりなんやねん」
『（怖い怖いめちゃくちゃ睨んできはるあかん怖い）』
「……嫌やわ」
『へ、』
「お前と別れたないんやけど」
『き、た、せんぱ、』
「すまん。俺の悪いとこあったら直す。ちゃんと言うて」
『わっ悪いとこなんて一個も無いです北先輩はめっちゃ優しいし、部活の合間に会ってくれはるし、キスはしてくれへんけど帰り道手ぇ繋いでくれるし、真面目やし頭良いし顔もええし、ほんで、えっと』
「……そない想ってくれんのになんで別れる言うた？」
『あっ…の、ですね』
《ネタばらし中》
『ごめんなさいほんまに……友達のノリに流されてしもうて……』
「なんや。そんな事か。つまり嘘か」
『うっうそ、です、ごめんなさい……ごめんなさい先輩！もう私、先輩に嘘ついたりしません…！やから、許し…』
「焦ったわ」
『え？』
「嫌われたかと思た」
『あああ…すみません、すみませんほんまに、二度と言いません』
「ええよ。嘘やし。俺もお前の嘘見抜けるようにならんとあかんな」
『えっ（それはそれで今後困る場面もあると思うんやけど！世の中嘘つかなあかん時もあるやん）』
「まあ、それはもうええわ。お前ちょっとこっち向き」
『わッ、なんですか……んぅ！』
Kiss！
『…………え？』
「不満やったんやろ？」
『いや、北先輩、ここ、学校の、廊下ですよ』
「せやな。今度は別な場所でするわ」
『今度て、』
「今日部活ないねん。会議終わったら一緒に帰ろか」
『！』
「もう別れるなんて言わんでくれ。心臓に悪い」
『はい！！』
〜おわり〜