幸せな未来を約束するよ | ナノ


「いいのか」
「え」

「男でもいいのか、って聞いてんだよ」


唐突にそんなことを言い出した佐久間は、普段見せる顔からは想像もつかないほど頼りない顔をしていた。

今まで付き合っておいて、よくそんなことを考えついたものだ。それは俺だって男だから、劣情を抱くことだってある。でも、その対象はいつだって佐久間で、佐久間以外は正直興味がない。佐久間は他の誰よりも美しく儚いんだから。

俺たちは男で、同性同士では何の生産性もないことも理解しているつもりだ。だけど、そんなことを差し引いても、佐久間は俺の人生を捧げるに十分値する。


「答えろよ、源田」


血の繋がった家族もつくれない。籍を入れることすらできはしない。それでもお前が、今のように俺に縋って必要としてくれるなら。いや、必要としてくれないとしても、俺はお前を愛するよ。




幸せな未来を約束するよ



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