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「新本部?僕達は明日行く予定でしょ?」

「つか、何でこいつが行かなきゃならないんだよ」

食堂でいつものように向かい合わせに座り、食事をしていた雲雀と神田の傍に一人の鴉が現れ頭を垂れる。雲雀自身は心当たりがあり、何故という神田の問いを疑問に思うことは無かった。
神田の存在を気にすることも無く鴉は短く一言だけ告げた

──クロス・マリアン元帥がお呼びです

「!!」

「だったら俺も同行する。恭弥一人を行かせられるか」

「いいえ。元帥はアレン・ウォーカーと雲雀恭弥との面会を求めています。部外者の干渉はご遠慮ください」

「ンだと……!?」

「ユウ」

「……おい、まさか行くつもりじゃねぇだろうな」

「行くよ。クロスにはいろいろ聞かなくちゃならないことがある。大丈夫、無茶はしないから。どうせあの人のことだ
今行かないと次いつ捕まるかわからないし」

そう告げて雲雀は鴉の後をついていく。その背中を見送りながら神田は小さく拳を握りしめた。

「(また、俺はあいつの背中を見ることしかできねぇのか……!)」



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