「……恭弥……悪い……」

ベッドに横たわり眠りながらも未だに涙を流している雲雀の頬に伝う雫を拭う神田はベッドのそばで謝罪を続けていた

「俺がずっと苦しめているのは知っていた……俺がアルマを殺したからお前は……記憶とは違う、葛藤で……あの後話そうと思いながら無意識に逃げてたんだろうな。歩みたくもない道を歩ませて、悪い……」

「ア……マ…………、一緒に……う……」

「……俺に、どうしろってんだよ……っ」

右手で頭を抱えながら神田は静寂のみに包まれる部屋に呟く。それに反応してくれるであろう彼は目の前で涙が止まったのか少しずつ息を安定させてやがて寝息をたてはじめる

「……すぅ…………すぅ…………」

「恭弥のこんな姿、見たくねぇのに……何でだよ……。……俺はまた、失うのか……」

脳裏にちらつく過去の記憶に再び歯噛みをしながら震える自身の体を押さえるように神田はシーツを握り締める、その刹那──……

《敵襲!!》

「!」

《エクソシスト及び本部内前団員へ!第五研究室にアクマ出現。現在エクソシスト2名が応戦中》

「(どのみち、恭弥がこの状態ならこの部屋にいる方が安全か……)……行ってくる、恭弥……」

静かに頭を数回撫でた後に寝息を立てる雲雀に背を向けて、アクマのいるであろう場所へと歩き出した



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