ネズミがいなければ○○を食べればいい


高畑の声に生きていた全員が反応して慌ててネズミ着を脱ぎ始めた


「全員脱いだぞ?」

「大丈夫なの、コレ…?」

「わからんけど……」

「止まった…」


止まったことに安堵した吉川と松尾、花岡。しかしその安堵も束の間で……花岡はあっさりとまねきねこに踏み潰されてしまった


「うわぁああ、普通にやられてんじゃん、コレ。なんでぇ〜〜!?」


「ネズミの奴がもういないからじゃないの!?知るかよぉお!!」


「(そっか…ネズミがいなければ仕方なく人間を食べるのか……。ん?)」


雲雀が状況を把握している視線の先では秋元が鈴へと駆け寄り手にとっていた
しかし、前にはまねきねこが秋元へと視線を向けていた


「あ…うぁ…
(やっば!私……死んだ!?)」


「?ネコが動きを止めた?
今まで男女を無差別に殺ってきたから別に秋元だから、ってわけじゃなさそうだし」


「ハァ……ハァ、ハァ、!」


「…………」


ぐりん、とネコは視線を秋元から別の方向へと移動させた
その先にはーーー


「瞬!!?」


「おい、マジか、アイツ!?」


「!?(秋元を助けるために!?)
あ…アホだ…(アホだが……天才的だ!!)」


「へぇ…自分を囮にして秋元を助けて、自分へとネコを惹きつけるか……」


「逃げろ、瞬っ!!」

「バカかアイツ!?」

「ネコに突っ込んでく!?何をやってる!!?」


「あのネコには法則性があるんだよね。今のところは」


二階部分から飛び降りて秋元の近くにやってきた雲雀は目を細めながら呟いた


「雲雀!?アンタ今までどこに……!!」


「上でネコの動きを見てたんだよ
あのネコは今の所は左手で振り下ろすだけ、つまりネコの右側全体は圧倒的な死角になる
それに加えて、移動が戦車やブルドーザーみたいなキャタピラ式の移動。ここまでのことを踏まえるとーー……」


「瞬!?危ない!!」


「キャタピラ式の移動をするものは横運動に弱いんだよ」


「!!すげ…」

「……避けた…」


「瞬…」


「シュートだ、秋元っ!!」


「!?」



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