今日読み終わった本
2012/11/12 22:39
女生徒/太宰治
タイトルにもなっている「女生徒」、栄華に酔い堕落した夫と別離する妻の独自「きりぎりす」、戦時中に刷られたとある百円札の一生「貨幣」など、女性の独自形式で始まる太宰治の短編集です
裕福な恵まれた女、貧乏で厭世的な女、思慮深い女嫉妬深い女、美女、醜女……実に多種多様な女性達を巧みな心理描写で描ききった太宰の才能に舌を巻きつつ、各々の思想、信念の生々しさと儚さに心が抉られるようでした。中でも個人的にオススメは「きりぎりす」と「おさん」、そして「女生徒」です。秋の読書にぴったりなのでは。ぜひ。
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