「ね、寝れない…!」 明日は彼女との初デートだ 一般的な職場恋愛とは少し違うかもしれないけど、一応職場恋愛をしている俺たちは毎日会うことはしているけれどまだ休みの日に2人で出掛けるということはしてなかった 俺は選手、なまえはフロント 休みも一緒になることが少なく出掛ける機会を作ること自体が難しかったのである 「うわぁ俺緊張してんのかー」 思わず独り言が漏れる 今までデートというものをしたことがないわけじゃない そりゃあ王子とか、もしかしたら赤崎とかより回数は少ないかもしれないけどデートくらい何度もしたことはある とりあえず明日のプランとかをイメージしながら寝ることにした 部屋を暗くして目を瞑ったら意外とすぐに眠れた しかしもう時間は朝方だった ♪〜♪〜 枕元に置いてあった携帯の着信音にびっくりして飛び起きる 「も、もしもし!」 「恭平くん?」 「はい!?」 「もしかして寝てた?」 「え…うん、」 なまえの質問に嫌な予感がして、携帯を耳から離して時計を見た 現在 10:30 待ち合わせ時刻 10:00 「わ!あの!ごめん俺、今から…!」 「いいよ…」 「へ?」 「だから今から来なくていいよ、」 やってしまった…怒らせた なまえが怒ってるとこは今まで見たことなかったけど今回はさすがに怒ってる ただでさえ女の子は準備に時間が掛かるだろうから早起きなのに本当に申し訳ない気持ちになった 「なまえごめ、」 「恭平くん今家にいるなら、私恭平くんの家に行きたい!」 「え?」 怒っていると思われた電話の向こう側の彼女から明るい声が聞こえてきて一瞬耳を疑った 「恭平くん今起きたんだったらまだご飯食べてないでしょ?だからご飯作りに行きたいの。だめ?」 「いや、全然ダメじゃないし!むしろめっちゃ嬉しいけど…なまえ怒ってないの?」 「ん?なんで?」 「いや、なんでって、待ち合わせより30分も時間過ぎてるし俺まだ家にいるし、てっきり怒って電話してきたのかと。」 「あー、あの、実はね、私もさっき待ち合わせ場所についたの。恭平くん見当たらないから怒って帰っちゃったと思って慌てて電話したの。」 「俺は帰ったりしないよ!」 「ふふっ。だから寝ぼけた声の恭平くんが電話に出て安心しちゃった。」 「申し訳ないっす。」 そう言いながら自分が遅刻している身にもかかわらず、焦って電話してきたなまえの姿を想像すると可愛くて頬が緩んだ 「じゃあ今から材料買って恭平くんの最寄り駅までとりあえず向かうね!駅から家まで道が分からないから教えて?」 「ありがとう!あ!駅まで迎えに行くよ!」 「ほんとにー?じゃあなるべく急いで向かうね!また着いたら連絡する!じゃあね!」 「うん!待ってる!じゃ、またあとで!」 そう言って俺は携帯の電源ボタンを押した デートの続きはお家で にやにやしながら準備をする俺は気持ち悪かったと思う ---------- 世良でやっとほのぼの系かけた! 0610*那智 |