「え!ふたりって双子なの!?」 こんなことを言われるのはもう慣れっこで、世良さんが私たちに驚くのも無理はない 「世良さん近くでうっさいっすよー。」 「いつも驚かれるんですー私と遼似てないですよね?」 「似てないってのもあるけど…名字違うよね?」 「うち離婚してるんですよ。だから私も前は赤崎だったんです。今は母の名字なので違うんですけどね。」 「あ、…ごめん。」 「あー!良いんですよ世良さん気にしないで下さい!」 世良さんはシュンと小さくなった 両親が離婚しているとはいえ父にも定期的に会っているので私は実際離婚のことをあんまり気にしていなかった 「でも双子だから赤崎となまえちゃん仲が良いんだねー。」 「仲良いって言うんすかね?普通じゃないっすか?」 「まあ一応一緒に住んではいますけど…」 「一緒に住んでんの!?なまえちゃんって実家暮らしだったっけ?」 「いえ違いますよ。私がここで働き出してから遼と一緒に住んでるんですよ。親が一人暮らしすることを嫌がってて…遼と一緒なら家出ることに納得してくれたんで。」 「へぇ、女の子の一人暮らしって確かに親御さんは心配かもね!」 「心配性で困っちゃいますよ。」 「いやほんと危ないって!お母さん正しいよ!」 「そうですかねー?あ、世良さん、あっちで有里さんが呼んでますよ!」 遠くの方から走ってくる有里さんを見つけ世良さんに教えて上げた 「ほんとだ!こんな場所で話し込んじゃってごめんね!じゃ行ってくるわ!」 「頑張ってください!」 世良さんは手を振りながら私の前を風のごとく去っていったので私も手を振り返してクラブハウスの廊下を遼と一緒に歩き始めた 「遼、チームの人になんも言ってなかったんだー。」 隣を歩く遼に問い掛ける 「知ってる人はいるだろうけど、自分から進んでは言ってない。別に言い回ることでもないだろ。」 「ふーん。」 「監督や村越さんとかは知ってるだろうけど。」 「絶対知ってるでしょー。ていうかみんなに言わなくていいの?」 「なんで?」 「んー、だって勘違いされない?私と遼が付き合ってるとか。何もない日は基本一緒に帰ったりしてるし。うちらのこと双子に思う人の方が少ないわけだし。」 「別に…良いんじゃん、そう思われてても。」 「え、」 遼は私の顔を見ず前だけを見てそう言った 冗談で言ったつもりなんだろうけど私には引っかかるものが多すぎて冗談として流すことが出来なかった 相対性理論 説明は出来ない私の気持ち ---------- 説明と設定を混ぜたようなページです^^ 会話がどうしてもながくなるorz 世良にはゲストとして出てもらいましたw 双子連載頑張ります! 0519*那智 title*HENCEさま |