zero おまけ4


「じゃーん」
 弟は部屋に入るなり、猫の耳がついたカチューシャを出してみせた。
「なにそれ」
「猫耳だよ」
「それはわかるけど」
「尻尾もあるぜ」
 紙袋から、明らかに女性物のビキニ――尻尾つき――を取り出す。
「それ、どうするの」
「決まってるだろ、おまえが着るんだよ」
「やだよ」
「じゃあ俺が着せてやる」 抵抗する兄を捕まえ、服を脱がせる。
「やだってばー」
 兄は裸のまま、ベッドから逃げ出した。
「待てよ」
 腕を掴み、後ろから抱きしめる。
 首筋を舌でなぞった。
「あんっ」
「猫、似合うと思ったんだけどな」
 片手で下肢を撫でる。
「ん、やだよお」
「なんだよ、やめるのか」
 弟はにやりと笑った。
「やだ、ちが、もっとお」
 唇を重ね、舌を絡ませる。
 手はそれを優しくすく。
「んん、ふ」

 情事の後、眠ってしまった兄に、そっと猫耳をつけた。
「やっぱり似合うな」








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