earnest love | ナノ


blind loveの続編





『何でもないよ』

『ベル』

『好きだよ』

『ベル』

『ベルは可愛いよ』

『なんでもないよ、ベル
ただ』

『私がベルを好きなだけ』



お前はいつもオレを可愛いって言ってた。
オレはそれが嫌で文句言ってたっけ。
でも今のお前はオレのことを可愛いって言わなくなった。
なあ、オレはあの頃からずっとお前のこと…―――


「ベル」

「ん?」

「また身長伸びたんじゃない?
あーあ、小さかったベルが懐かしい」

「そーかよ」

「あ、今のベルが嫌いなわけじゃないよ?」

そう言ってお前はオレを見上げて言った。
昔と逆。昔はオレがお前を見上げながら喋ったよな。

「…なあ」

「なに?」

「オレお前にずっと言いたかったことがあるんだけど」

「なに?」

「オレ、お前のこと好きなんだけど」

「…なに年上をからかってるの
冗談はやめてよ」


「冗談じゃねーよ」

「え?」

「マジだって言ってんの」

お前は一瞬驚いた顔をするとオレを見つめる。

「バカだね。ベルは」


「しし、誰がバカだって?」

「私、ベルより年上だよ?」

「オレはお前がいいんだよ」

「…そっか」

お前はそう言うと静かに微笑んだ。

「返事は?」

「私もベルが好きだよ」

「ちょっと抱きつくな」

「良いじゃない
今日のベル可愛いんだもん」

「…!
その言葉久しぶりに聞いた気がする
すっげぇ懐かしい」

「そう?
じゃあこれからまた毎日言ってあげる」


「しし、何バカなこと言ってんだよ」

「…だってベルが可愛いんだもん」


お前はそう言うとオレに抱きついてきた。本当、昔から抱きつくのが好きだよな…

「急に何すんだよ」

仕方ないからオレはお前を抱き返した。お前はオレの顔を見るとまた微笑んでいた。

「ベル」

「んだよ?」

「愛してるよ、昔から」

「オレも」

そう言うとオレはお前に口づけをした。


earnest love
(一途な愛)


(オレは昔からお前だけを一途に想い続けてた。)

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