1mルール | ナノ
 


昨日は本当に幸せだった。
あれは夢だったんじゃないかと不安になるくらい 私にとってはものすごい出来事で…
思いだそうとしても記憶がふわふわしてると言うか。
…つまり曖昧で
もう頭が混乱状態で心臓はドキドキしてて
まるで先輩に恋をしてるような錯覚を。


ってあれ、私は何でそんな錯覚したんだ。
先輩が急に優しくなったから?
それとも
無意識に恋愛対象として見てしまっていた?

いや、ナイナイ。
私はあくまでも先輩を尊敬してるだけで別に恋をしているわけではない、私が考えすぎなだけだ。

そうだ、先輩に会いに行こう。
そしたら、気持ちも落ち着く。


――――――

「あ、いたいた…先輩〜!」

「今日もお前は元気だな
うざいくらいに」

「私は元気の塊ですから」

「あっそ」

先輩は相変わらず素っ気ないけど、前より先輩と話せてる、こんな幸せなことはない。

だって私はずっと憧れてた、先輩の生き方や戦い方に。

「先輩また買い物誘ってくださいね」

「気が向いたらな」

「はい」

「しし、お前さ」

「何ですか?」


「前より明るくなったんじゃね?」

「前はあの約束があった…ってか先輩は何で私が嫌いだったんですか?」

「なんとなくってやつ
そんときは何故かお前が生理的に嫌だったってだけ
初任務で号泣するし
それにお前何やらしてもトロいし、オレをじっと見てたりしてうざかったし」

「…こっそり見てたの気づいてたんですか」

「は?こっそり見てたつもりだったのかよ
おもいっきりバレバレだったけど」


「すみませんでした」

「しし
何謝ってんだよ」

「私が全て悪かったからです」

「もう今はそこまで嫌いじゃねーから
泣くんじゃねーよ、バカ」

「泣いてません」


「これだから女はうぜーんだよ
いちいち泣くなよ」

先輩はそう言うと私の頭を撫でた、かなり乱暴に。おかげで髪の毛がグシャグシャじゃないですか、先輩。

でもすごく落ち着いたしすごくドキドキした。
やっぱり私…

「先輩」

「ん?」

「ありがとうございます
嬉しかったです」


「あっそ」


そう言った先輩の口元は笑っていた。

不意討ちでそんな先輩を見てしまったせいか、私はものすごくときめいてしまった。

この瞬間疑いが確信に変わった。

ああ
先輩、私は貴方に恋をしていたようです。


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