1mルール | ナノ
 


昨日は色々とドキドキした。
手をつかまれた時心臓が止まるんじゃないかと思った。
それにあんな至近距離で話せたなんてまるで夢のようだった。
今まで約束のせいであんなに近づけなかった先輩が近くにいるそれだけで緊張もした。

あの写真は残念だったけど…
また隠し撮りすれば良い。


「う゛お゛ぉい!!
お前何ニヤニヤしてやがる
任務に集中しろぉ!」

「はーい
あ、スク隊長」

「どうした?」

「何で私がスク隊長と任務組んでるんですか?」

「人手がないからに決まってんだろうが」

「…あ、隊長
ベルフェゴール先輩って今日は非番ですか?」


「あいつは確かフランと任務だぁ」

「そうですか…」

フランのヤツ余計なこと言ってないといいけど…

「たいちょー…任務早く終わらせましょうか」

「そうだな
そろそろおっぱじめるかぁ!!」


隊長と私は匣を開匣するとボンゴレと敵対するファミリーの殲滅を始めた 。





――――――


任務は無事に完了した。
だが私は怪我をしてしまったのですぐ医務室に運ばれた。

怪我といってもそこまで酷くないのでひとまず安心したが私は隊長にものすごく怒られた。


私は自分の身体の限界を知っていたはずなのにそれを無視して任務で暴れてしまったのだから怒られて当然だ。

任務が成功したから良いものの失敗してたらどうなっていたことか。

多分命はなかっただろうな…
そんなことを考えながら医務室の真っ白な天井を見つめた。
まあ、こんな仕事しているのだから
いつ死ぬかわからないが
ひとつだけ断言できる。
“まともに死ねない”と
はぁ…とため息をつきたその時医務室のドアが開いた。誰か私の様子を見に来たのだろう。
でも誰だ…?あ、フランかな?
アイツなら様子を見に来そうだ。
私を馬鹿にするために…
そう思ったのだが私の予想とは全く違った人物が来た。

「お前怪我したんだって?」

「先輩、心配して来てくれたんですか」

―ベルフェゴール先輩がわざわざ私に会いに来てくれた。

「しし、勘違いすんなよ
オレはお前の間抜け面見に来ただけだから」


「いや、この際理由なんかはどうでもいいです
あ、先輩本当に本当にありがとうございました」

「ちょっと泣くな
ウザイから」


「すみません
先輩が来てくれたことが嬉しくて急に涙が」

「オレはお前のそういうところがウザくて嫌なんだよ
お前覚えてる?初任務の時オレと組めると知って号泣しただろ
オレはあん時からお前嫌いなの」

「そんなことありましたっけ」

「あったんだよ
…あーお前と話してると疲れる」

「私は楽しいんですけどね」

「お前のことなんか知るかよ
あ、お前携帯持ってる?」

「あ、はい。持ってますよ」

「オレにちょっと貸せ」

「あ、どうぞ」

私は先輩に携帯電話を差し出した。
待受画面はもう先輩じゃないから少し安心。
見られて困るものはない。

「…よし
今から写メ撮るから」

「えっと、何を」

「オレとお前」

「え…ご乱心ですか」

「うしし
バーカ。また隠し撮りでもされたら困るからに決まってんだろ」


「いや…でも」

「ほら、撮るぜ…3、2、1」


先輩は私の横に座り強引に写真を撮った。
一応嬉しいのだが急にこんなことされても困る。
でもとりあえず後でこの写真を待受にしておこう。



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