可愛い可愛い年下の彼氏。ちょっぴり生意気なところもあるけど…そこがまた可愛いの!
「名前せんぱーい」 「はいはーい?」 「これ、あげますー」 フランはそう言って私の手のひらに可愛いらしいピンク色をした飴を置いた。 「わあ、ありがとー! でもどうしたの、この飴?」 「さっき下っ端の女の子たちにもらったんですよー」 「へぇー」 私は少し嫉妬して興味なさそうな返事をしてしまった。フラン、自分がモテてるって知ってるのかしら。きっとフランに飴をあげた女の子はフランに好意をもっていた筈だわ…なんかムカつく、そう思いだから私は飴を口に入れた。 「美味しいですかー?」 「あまい…」 私は飴を舌で転がしながらそう答えた。それにしてもこの飴甘すぎる。私は二、三回舐めると飴を歯でがりっと噛んだ。 「うわ、飴噛んじゃったんですか?」 「うん、甘かったんだもん」 「甘いからって よく噛めますねー… 飴かたくないですかー?」 フランは驚いた顔をして私を見つめていた。飴噛んだくらいで何もそこまで驚かなくても、可愛いなぁ全く。 「かたいけど噛めない程じゃないし」 「ふーん あ、一つ気になってたんですけどー」 「なあに?」 「名前先輩 ひょっとしてヤキモチ妬いてました?」 「なっ!」 「あ、その顔は図星ですよねー?」 ああああああ!ああ、そうですとも。ヤキモチ妬いてました。私の知らないところで女の子と何を話したんだろうとか気になるし。女の子からもらった飴をわざわざ私に寄越すなと思いました。 「もう何言ってるのー フランったら…そんなわけないでしょう」 「先輩嘘つくの下手ですよねー」 「どーせ私は嘘つくの下手ですよ…」 私が俯きながらそう言うとフランは、にやりと満足そうに笑った。なんかムカつくぞ、その顔。 「あ、女の子からもらったとか嘘ですから」 「えっ」 私が驚いて叫ぶとフランはクスクスと笑いながら私の頬にキスをした。 全く… 頬にキスしただけじゃ許してあげないんだからね。 「名前先輩、」 「…フランのばーか」 「ミーの嘘に騙される名前先輩も馬鹿ですよー」 確かにそうだけど。フランめ…年下のくせに生意気だぞ、まあそんなところも可愛くて好きなんだけどさ。 「あ、名前先輩 飴もう一個食べます?」 「食べる」 「はい、どーぞ」 その言ってフランはさっきのと同じ飴を私にくれた。私は口の中に入れると舌で飴を転がしながら数回舐める。ああ、やっぱり甘すぎるわ、この飴は。 でもフランがくれた飴だから… 今度は歯で噛まないで しっかり味わってやるんだから。 |