「不二くん!?」

お次は青学の不二が来た。傍らには手塚もおる。話し合いっていうか話死合の誤りやろ?

「お前達の声……かなり響いてるぞ」
「ああ、ほんま申し訳ないわ。でもこっちはいたって真剣やで」
「僕には下心しか感じ取れなかったけどな」
「それで青学の2人は何しに来たんだよ?」

不二が笑ってみょうじの部屋のドアを見る。ドアの前にいた切原が顔をひきつらせながら前をどいた。

「なまえちゃんと音楽の話でもしようと思ってね?僕は彼女のファンだし。ね?手塚」
「ああ」

き、きた!これは新進気鋭の一派!
気まぐれなみょうじが必ず食いつく共通の話題を持ち……そして本人は言及していないが恐らく不二の切り札は手塚!みょうじの好きなタイプは「知的な大人の余裕のある男(メガネだったらなお良し)」だったはずや!
俺達の間に戦慄が走る!

「ちょっとみょうじ先輩ってば!何してるんすか?」
「もう立ってるの疲れたんで早く入れてください」
「お前らこっちの緊迫感を読んでや」

空気が読めてない切原と空気を読もうとしない財前がみょうじの部屋のドアをガンガン叩いとる。
ちゅーか外がこんなにうるさいのにみょうじは何しとんねん。まだ20時にもなってないのに寝てるん?

「お前らの声、廊下中響いてすげーうるさいぞ!」
「ちったあ考えろよな」
「氷帝や……」
「氷帝じゃ……」
「氷帝かよ……」
「氷帝か……」
「え?な、何だよ?」

次点登場、向日と宍戸と芥川。
この流れで氷帝が来て合宿参加校全員がみょうじを構おうと登場するのは分かりきってたんやけど、やっぱ氷帝に対する目は冷たい。ほんまくだらない理由やで。

「君たち……なまえちゃんと同じ学校だから絡み多いよね?」
「今更出てくる必要なくね?あ、ジロくんはいいぜぃ☆」
「わーい!丸井くんありがとー!ねえなまえちゃん遊ぼうよ!」
「クソクソ!俺達はダメってどういうことだよ!」
「岳人……あんまり相手にしない方がいいぜ」

宍戸が「激ダサだぜ…」って目で見とる。みょうじと同じ学校だから余裕あるな。

「それでおまんらもなまえちゃんところに遊びにきたようじゃな」
「そうだよ!わりぃかよ!」
「悪くはないけど、ここは常識と良心で譲るべきなんじゃないかな?」
「ここは俺に譲ってくれへん?君たち同じ関東やろ?俺は大阪なんやで?な?分かる?日本地図持ってこよか?」

白石はとうとう切り札の物理的距離を持ち出してきおった。この世界観の中じゃそういう物理的距離無視できるからあんまし説得力ないで白石!お前必死すぎて怖いで!

「おーいせんぱーい!開けてくださいってばー!」
「全然返事ないな。死んでるんちゃう?」
「ねえなまえちゃん塩飴欲しいC!遊びたいC!開けて〜!」
「寝ているのか?」
「だからお前らはまずこっちをどうにかしてや」

がちゃ、と鍵を開ける音が聞こえた。
口論しまくってた奴らも止まって、なまえの部屋のドアを見た。
せや、なまえが出てきたら色々収集つくやろ。あ
、でもつかへん気もする。

「ん〜……何ね?たいがうるさかばい。一体誰ね?」

中から出てきたのは、みょうじじゃなくて、千歳やった。

しかも、千歳の状態が状態やった。

「ちょ、お前、何で半裸なん?」

2016/9/16修正

しかもクロックタワーゆっくり実況見ながら書いてます。
自分でプレイしたことあるくせにね!
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