☆比叡山に行こう

「手塚くんとリョーマくんと秋の紅葉を観に比叡山に来ましたどんどんパフパフ〜」
「テンション高いっすね」
「油断せずに行こう」
「頑張って延暦寺の御朱印コンプするぞー!」
「ごしゅいん?何すかそれ」
「チッチッチッ!これだから帰国子女は!」

「御朱印はお寺とか神社で参拝者向けに押される印判なんだよ」
「要するにスタンプのようなものだ。ただのスタンプとは違い所謂お札の様に扱われる。…まさか君がこんなものを集めているとは」
「意外っすね」
「私これでも仏像好きっていう裏の顔があるんだよ」
「へー」
「興味ないのね」


「比叡山には合わせて10個の御朱印があるの!全部集めて回ろう!」
「先輩、修行コースありますよ。行って煩悩を落として来たら?」
「煩悩?煩悩なんて私には大日如来に誓ってもないよ」
「じゃあその部長の服の裾持ってる手、何すか」
「これはあれ、手塚くんを修行コースに誘う仏の手だよ」


「しかし御朱印を集めて回るのは大変だぞ。一回300円…10回で3000円だ」
「まあ今回は紅葉が目当てだから御朱印はいいや!石階段を登りながら紅葉を観て行こう!でも国宝館には寄ろうね!」
「3000円…」
「それじゃあ行こうか」
「わーい!」


「紅葉綺麗だね!私も比叡山で修行したいな」
「いいんじゃないすか?修行」
「君の修行推しはなんなの?」
「越前は幾度も修行を乗り越えてきてるからな」
「何それバトル漫画?」
「修行といえばこうした山登りも良いトレーニングになる」
「手塚くんいつかアルピニストになるの?」


「そんな手塚くんには千日回峰行をお勧めするよ」
「せ…また意味わかんない単語出てきた」
「ざっと言っちゃうと比叡山の谷や峰を7年かけて千日回るの」
「…それって距離どのくらいなの?」
「4万キロ」
「は?」
「4万キロ(地球1周分)」

「冗談だよ冗談〜!手塚くんでも流石に…」
「え、部長?」
「…」
「まさか部長?」
「興味深いな」
「!?」

〜手塚、大阿闍梨エンド〜

×*×