【宍戸の場合】

「いやー忍足さんは面白かったっすね!あの顔最高っすわ!次は誰にします?」
「桃缶くんもノってきたねー!」
「くだらねえ!俺はもう帰る」
「ええ〜海堂くん帰っちゃうの?残念……ここに私が福引きで当てた青学の近くの猫カフェ3時間チケットがあるんだけどな〜」
「!?」
「もう一枚あるし、このチケットあげようと思ってたのにな〜」

「くっ……!次は誰にするんすか!?」 
「次はね〜宍戸くんかな!」
「宍戸さんも期待できそうっすね」

「宍戸くんに仕掛ける作戦はこちら!起こしたところに三人で恥ずかしいポエム詠唱攻撃を仕掛けます!」
「恥ずかしいポエム〜?そんなんでドッキリになるんすかぁ?」
「宍戸くんの恥ずかしいポエム耐性の無さを知らんな?試合の時も詠唱してやるといいよ」
「敵に塩送ってる……」
「では、はいこれポエム原稿」


「おはようございまーす」
「スー……」
「ではでは、私が起こした後に桃城くんが宍戸くんの両手を拘束!それから詠唱を始めます」
「了解っす」

「ではいくぞ!宍戸くん宍戸くん!起きてください!カンカンカンカン」
「うるせー!あ……みょうじ?何して……?」
「すんません宍戸さん!」
「もっ桃城!?」

「ふふふふふふ我が手中に落ちたな宍戸亮!」
「寝起きで何が何だかわかんねーけど、みょうじが主犯だな!?」
「その通り!今から何されるか分かるかい?」
「くっ、やるならやれよ!」
「すげぇエロ同人みたいな流れになってる!」 
「この責め苦に耐えられるかな!?詠唱開始!」
「ふ、Foo……ま、また胸の傷が疼いて」
「何!?これは恥ずかしいポエムか!?くそっ、」
「う、Woo……朽ち果てた夢が、き、君の名を叫ぶ」
「やめろやめろやめろー!」

「どうだ!?私の兄貴が中2の時に書いた恥ずかしいポエム!」 
「なんか俺たちも巻き添え食らってるんすけどみょうじさん!(中2)」
「くっ、心が痛い!(中2)」
「あれ?胸の傷が疼くの?」


【ジローの場合】

「……」
「……」
「二人ともいつまでダメージ受けてるの?次行こ次!」
「次は誰すか?」
「次はジローちゃん……と言いたいところだけどジローちゃんにイタズラ系寝起きドッキリは怖いからな」
「芥川さんにはしないんすか?」
「ジローちゃんを理不尽な理由で起こすべからずだよ。まあ今から理不尽な起こすんだけどね」
「みょうじさんって容赦ないっすよね」

「ジローちゃんに仕掛ける寝起きドッキリは定番中の定番!バズーカ型クラッカー!」
「昭和っぽいっすね」
「しかしそこは平成を生きる私!これは自らの手で改造したRX-178パーティークラッカーMkU!もちろんルナチタニウム製!」
「また仰々しい名前を……」

「因みに音は通常のクラッカーの約30倍!中身のテープや紙吹雪も5倍増量キャンペーン中!対象の覚醒は間違い無し!じゃあ次は桃缶くん、私とこのバズーカを鳴らそう」
「つーかどこでそんな謎技術身につけたんすか」
「ハワイで親父にならった」


「ぐー……」
「ジローちゃんぐっすりだな。よーしいくぞ桃尻くん!」
「桃付いてれば何でもいいんでしょ……まあいっか。準備万端っす!」
「じゃあ、3、2、1!メガバズーカランチャー発射!」

ドォォォォオォォン!

「耳を塞いでてもすげえ音が……」
「ぐー……ん……」
「芥川さんは寝てるな。これは失敗……って桃城!?みょうじさん!?」

「鼓膜破れたぁぁぁ!」
「ははっ……派手にやられちまったぜ……」
「耳塞いでなかったのかよ!」

「うーん……!蚊うるさいC!って、なまえちゃん?何してんの〜?」
「しかも蚊に負けてるじゃねーか!」

「ていうかめっちゃ散らかってるC!なまえちゃん何したの!?ねえ!」
「ある意味ドッキリ大成功……」
「してないっすよ」


【樺地の場合】

「あー……死ぬかと思った」
「うん、鼓膜塞がったし次行こう」
「やっとあと3人か……」

「次は樺地くんだね」
「それマジで言ってるんすか!?」
「当然マジよ桃饅くん」

「あの樺地にも仕掛けるんすか!?」
「だって今更樺地くんを特別扱いするなんて許されないもの!ここまで来たら地獄に堕ちてでも樺地くんに寝起きドッキリを仕掛ける!」

「堕ちるなら一人で堕ちてくださいよ」
「マムシに賛成」
「お前らも道連れじゃあ!っていうか桃饅くんはさっきノリノリだったじゃん!」
「流石に樺地にやったらバチが当たりますって!」

「良心は痛むけどここはやるよ!ほら、跡部お面被って!次は海堂くん」
「ってことはまたあの変な作戦かよ!俺はもう」
「猫カフェ」
「やります……!」
「マムシちょろすぎかよ」


「樺地くんよく寝てるな……」
「やっぱり婚約宣言すか」
「それくらいじゃ動じなさそうだから次は妊娠宣言までいくかな」
「調子乗りすぎだろ!」

「流石に跡部くんの真似はキツいし、私が全部喋るね」
「確かにあの人の真似はムリっす」
「ではではいくよ!おーい、樺地くん樺地くん!」

「……ウ……ス!?」
「おはよう樺地くん!」
「跡部さん……みょうじさ、ん?」
「実はね、私と跡部くんは婚約することになりました!」
「!?」
「しかも私、お腹に跡部くんの子どもが……」
「!?」

「……あれ?樺地くん?」
「樺地がどこからか花束を!?」
「……おめ、でとう……ござい、ます」
「しかもエアコンで寒くないようにタオルケットを掛けた!」
「あ、ありがとう(ざ、罪悪感が……)」
「みょうじさん、顔引きつってます」

「じ、実は樺地くん!この跡部くんは海堂くんなんだ!ごめんね!」
「悪かった樺地……みょうじさんに言われて」
「ウ、ウス……相手、は、海堂……」
「な、なんか樺地くん怒ってる……?」
「ちょっ、これ鳳の時と同じパターンじゃないっすか!?」

「俺は婚約もしてないし妊娠もさせてねえ!聞け樺地!」
「ウス」
「それは聞いてるのか聞いてねーのかどっちなんだよ!」
「多分聞いてない方だと思う」


【日吉の場合】

「罪悪感すごかったね」
「俺たち絶対に地獄に堕ちるな……」

「まあさっきも言ったとおり、堕ちるならもっと悪いことして堕ちようね!次は若くんかな」
「こりゃまた怒らせたら怖そうな奴がきたな」
「怒った若くんは私の大好物だからとことんドッキリ仕掛けよう!えーと次の作戦は、今回のドッキリの作戦隊長から伝授されたとっておきの作戦!」

「作戦隊長って誰すか?」
「乾作戦隊長」
「乾先輩だと……!?」
「つーことは乾汁!?鰯水!?その他諸々!?それとも新作!?」

「若くんを暗殺しようとしてるわけじゃないからね?えーっとね、作戦隊長が言うには……
私が馬乗りになって起こすだけで絶大な効果があるってさ」
「それは色々とマズいっす」
「日吉が可哀相なんでせめてタバスコを口に入れて葬ってやりましょう」
「私の体重はそんなにヤバくない!」
「そういうことじゃないっす」


「すー……」
「同じ二年生のよしみで止めてやりたかったが……」
「許せよ日吉」

「じゃあ今回2人とも撮影よろしくね。よいしょっと」
「ちょっ、みょうじさん、もう少し上にずれてやってください」
「何で?」
「日吉の名誉の為にお願いします」

「よく分かんないけど分かった。よーしではでは起こそうかね。おーい若くん!日吉若くんおはようございまーす」
「んっ……」

「あんまり起きないと襲っちゃうぞ〜」
「みょうじさん、マジでアンタって人は……!」
「だって若くん起きないから」

「なまえさん」
「アレ、起きた若くん?起きるの遅いよ」
「なまえさん……アンタそこで何やってるんですか」
「寝込みを襲いに来たというかドッキリというか」
「俺がのうのうと襲われる側に見えますか?」
「全然見えませんね」
「分かってやってるんですね……ならば下剋上等!」
「ちょっ、待って若くっ、えっ、うわああああ!やめてええええ!」

「待てよ日吉!俺たちもいるぞ!それはいけねーな!いけねーよ!」
「なっ、桃城!?海堂も!?何故ここに!?」
「もともといたんだがな」
「くっ、これは末代までの恥……!」

「若くんに命奪われるかと思った……」
「命じゃないと思うんですけど」


【跡部の場合】

「生命の危機を乗り越えてとうとうキングにたどり着いたね」
「貞操の危機だったと思うっす」
「桃城!変なこと言うんじゃねえ!」

「なんかよく分からんけど、まあいっか。ではでは跡部くんのドッキリの内容……こちらも乾作戦隊長からの提案で『馬乗りになって起こす』なんだけど」
「さっきあんなことがあったのに懲りないっすね」

「そうそう、懲りたから今回は私が馬乗りになった上にこのヒラタクワガタくんに鼻を挟んでもらいまーす」
「寧ろ悪化してるじゃねーか!」
「跡部さんにそんなリアクション芸人みたいなことしていいんすか!?バレたら一生奴隷っすよ!」
「奴隷が怖くて寝起きドッキリができるか!」
「できなくていいんだよ!」


「すー……」
「くー跡部くんの部屋だけ豪華だ……ずるい」
「ずるいっすね」 
「悔しいからやっちゃって下さいみょうじさん」

「桃尻くん変わり身早いね……よーし馬乗り完了。あとは……」
「なんつーか、最早馬乗りとはいえねぇ」
「ああ。完全に覆いかぶさってるな」
「クワガタを鼻に乗っけなきゃいけないんだもん」

「ああ……」
「俺たち一生奴隷だな」
「さあその綺麗な顔に食らえ跡部くん!鼻クワガタ!」

「アーン、何だって?」
「!?起きてたの跡部くん!?」
「当然だ。みょうじ……俺様を襲おうなんて百万年早いんだよ」
「えへへ」
「えへへじゃねえ。それに、今何時だと思ってやがる……桃城と海堂か?2人まで巻き込みやがって。ほら、クワガタ放せ」
「あー!せっかく穫ってきたのに!」

「罰として俺様に付き合え。俺様が直々に、夜に男に馬乗りになることの恐ろしさをお前に教えてやる」
「何かヤダすごい寒気を感じる」
「桃城、海堂。見物したきゃ見物していってもいいぜ」
「い、いえ遠慮します!帰るぞマムシ!」
「い、言われなくても帰るぞ桃城!」

「うわああ助けて2人ともー!地獄に堕ちるときは3人一緒って約束したじゃん嘘つき!」
「俺たちがいない方がみょうじさんのためっすから!」
「さあ日の出までたっぷり付き合ってもらおうじゃねーの」



おまけ

「ううう……痛い……」
「!?」
「(や、やっぱり跡部さんに……!?)」
「(せっかく日吉の時に回避したのに……!)」
「どうしたんだい、なまえちゃん」
「あ〜不二くん、ヒラタクワガタを舐めてたよ」
「何のことだかさっぱりなんだけど……」
「鼻クワガタだけか…」
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