ちびたか! 5


夜、宮地さんはベッドで寝ながらジャ〇プを読んでいました。

そんな宮地さんを見て、高尾はテーブルでゴロゴロするのを止め、宮地さんの元へ走っていきます。

宮地さんの側に来た高尾は、宮地さんがジ〇ンプに夢中なのを確認してから、宮地さんのお腹によじ登りました。

宮地さんは腹部に少し重みを感じましたが、特に気に留めずジャン〇を読み続けます。

高尾は宮地さんに気付かれないようそっと宮地さんのTシャツを捲ると、一気に服の中に侵入しました。

「っぅわ! つめて!」

突然腹部に氷を落とされたような冷たさが走り、宮地さんはジャ〇プを横に投げ捨て、慌てて上体を起こします。

「高尾、てめぇ……」

一カ所だけぷくっと膨らんだ自分の腹部を見て、宮地さんは顔を引き吊らせました。

「この時期ティッシュだけじゃ夜は寒いんっすよー」

高尾はもぞもぞと動きながら、宮地さんに反論します。

「っ! 動くな! つめてぇ!」

高尾は宮地さんの制止を聞かず、わざと宮地さんのお腹の上で動き回りました。

「腹冷えて下したらどうすんだよ」

宮地さんは高尾に向かってデコピンをすると、高尾はいたっ! という声と共に止まりました。

「はぁ……わかった。とりあえず出てこい」

高尾はビクッと体を揺らしましたが、トボトボと宮地さんの腹部を歩き、裾からひょこっと顔を覗かせます。

「み、宮地さん……?」

宮地さんが怒っていると思った高尾は、おずおずと宮地さんを見ました。

「ちょっとどいてろ」

しかし宮地さんは怒っておらず、優しく高尾を摘むと、ベッドの上にそっと置きます。

「……?」

高尾は不思議そうに宮地さんを見ました。

そんな高尾の視線を気にせず、宮地さんは側に置いてあったパーカーを着ると、ジッパーを途中まで上げました。

「こっちこい」

宮地さんは高尾を自分の方へ手招きすると、上半身に乗せてあげます。

そして高尾をTシャツとパーカーの間に入れてあげました。

「これなら寒くねーだろ」

高尾は珍しく優しい宮地さんにぽかんとしていましたが、直ぐに笑顔になりました。

「宮地さん優しい! 抱いて!」

「うるせー、マジ犯す」

宮地さんの言葉に高尾は笑いながら、うつ伏せになって宮地さんの鼓動に耳を傾けます。

宮地さんの体温、規則正しい鼓動、ゆっくり上下する胸が心地良く、高尾は目を瞑りました。

宮地さんは高尾が静かになったのを見て、横に投げ捨ててあったジ〇ンプを手に取り、また読み始めます。

たまには静かなのもいいな……と宮地さんは思いながら、明日はティッシュ二枚巻いてやろう。と思いました。



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