ちびたか!6待ちに待ったお弁当の時間です。
部活でお腹がすく宮地さんは、お弁当と菓子パンを机の上に広げました。
「高尾、お前どれ食いたい?」
宮地さんに言われ高尾はお弁当箱を覗き込みます。
「米と肉で!」
「ははー。お前トウモロコシな」
宮地さんは高尾の意見を無視すると、高尾にミックスベジタブルのコーンを一粒渡しました。
「聞いた意味ない!!」
高尾がキャンキャン吠えていましたが、宮地さんは無視してお弁当を食べ始めます。
「ん? 宮地さん口についてますよ」
コーンを両手で抱え、一生懸命食べていた高尾は、宮地さんの口にケチャップがついている事に気付きました。
「あ? どこ?」
しかし宮地さんは見当違いな所ばかり擦って、なかなかケチャップは取れません。
「ちょっとこっち来て下さい」
いい加減焦れったくなった高尾は宮地さんを呼ぶと、顔を近付けるように言います。
「ん……」
宮地さんは素直に顔を近付けました。
「ちょっと待って下さいね〜」
高尾はそう言って自分が着ているティッシュを千切ると、宮地さんの口を拭いてあげます。
「ん、オッケーっす」
「サンキュ」
宮地さんはお礼を言うと、高尾から顔を離しました。
「……ん?」
宮地さんは高尾の姿を見てギョッとします。
「おまっ……」
自分を見て固まっている宮地さんを見て、高尾は自分の姿を見てみました。
「わーお! 通りでスースーすると思った!」
ティッシュを千切るのに失敗してしまったのか、前はミニスカートのように短く、後ろに至ってはお尻が半分見えていました。
「パンツ履けよ!」
ぷりっとしたお尻を見て、宮地さんは思わず叫んでしまいます。
「いやいや! パンツ作って下さいよ!」
高尾は両手で必死に前と後ろを隠しながら叫びます。
「とりあえず巻いとけ!」
宮地さんはバッグからポケットティッシュを取り出すと、新たなティッシュを高尾に巻いてあげました。
「うお! ありがとうございます」
ティッシュを巻き、一安心した宮地さんは高尾を見て真剣な顔をします。
「パンツ必要だな」
「そうなんすよ〜! 歩くたんびちんこブラブラして落ち着かないっす」
高尾も真剣な顔をして返事をしました。
「…………」
高尾の言葉に、宮地さんは黙ってデコピンします。
「いたっ! いきなり!」
「お前本当アホだな」
宮地さんは深く溜め息を吐きながら、パンツをどうしようか考えました。