あとがき

The Love log あとがき!〜セルフインタビュー風〜


人気作家になりきってインタビューを受けた妄想を文字にしました。痛いと笑ってください。という形式の解説裏話です。


夢主のための話じゃなくて、相澤のための話

――長編完結おめでとうございます。今回の作品、筆をとるきっかけなどはあったのでしょうか?
わーい! ありがとうございます! まず誕生日が来るぞーってことで、一応それに向けて何か書こうと思って。以前から書きたかった、若い頃の相澤の話を書くことにしました。

――ストーリーに込めた思いなどは?
以前書いた長編『メモとラジオとペリドット』という山田のやつ、アレは完全に自己投影のお話だったんです。学校で声が出なくなった私を救いたくて書き始めた話でした。コミュニケーションに自信がない、会話にうまく入れない、みんなできる事ができない、そんな夢主を、夢の中で救って欲しかったんです。もちろんその時も相澤で考えましたけど、個性の対比やら、苦悩への共感といった面を考えて山田で書きました。相澤高校時代に強引さないし、会話にならなくて終わるでしょ。笑
そんで今回は、夢主じゃなく、キャラの方に重きを置こうと…で、相澤を支えたいという欲望を詰め込みました。アングラで若いヒーロー、真面目でストイック。けど、自分を顧みないところがあるんじゃないかって。そんな相澤に「めっ!」て叱りたかったんです。あと反面教師的に、だらしないところがある夢主なので、逆に相澤が食事とかに口出ししてきたら二人とも改善されるかなぁとか。ともかく今回は、夢主のための話じゃなくて、相澤のための話でした。けど結局相澤の支えになりたい夢女の話なんですけどね!

――今回は一年という月日の重なりが、本当に思い出のように感じて、別れのシーンでは走馬灯が走りました!最初から狙っていたそうですね?
そうですね! セフレから始まって、色々ふたりの距離が徐々に変わって、一旦別れて、それからくっつく! 別れる時にはもう好き同士で、積み上げてきた関係があるからこそ、余計に後を引く感じにしたくて。別れのシーンが悲しくなるために様々な思い出を作ったと言っても…過言です。


関連作品だらけです

――夢主のお仕事が、今回はわりとはっきりしてましたね。
そう〜。自己投影の難易度高かったですかね?笑 仕事については、あの世界ならこういう仕事があるだろう、という妄想。それから、ラストで個性を暴走させてしまう知り合い、が出るための伏線。それから、個性をコントロールする訓練をする、という仕事内容は、相澤が今してる教育の現場と通ずるものがある。なので、相澤が教師に誘われた時、向いてると思うよって根拠を持って背中を押せる。そんなお仕事を設定しました。

――なるほど。夢主の性格はどうやって決めたんですか?
実はビジョンは決まってました。この子は今まで『自立夢主シリーズ』として書いてきた子の、過去の話です。関連作品だらけです。強がりで意地っ張りで仕事バリバリで寂しがりや。キチンとしてるのは仕事だけで、家が汚いのとかは「ドタキャンされる相澤の話」でも出てます。そして、ドタキャンではおしゃれなカフェに行くようになってる相澤。ラブログの三月の会話を思い出してほしいです。
――たしかに!まさかそこに絡んでくるとは。
甘え下手なとこは「ドアをノックしてハグしてキスして」でもある通りの人物像です。けど、もちろん長編を書くにあたって、夢主像を深掘りしたので、過去作と若干齟齬があるのですが……それは後々修正します。ごめんなさい!

――自立夢主シリーズといえば、感動作として「骨まで愛させて」が有名ですが、それとも関連シーンがあるんですか?
ありますー。まず最後の相澤からの告白ですね! 「最後まで聞いて」は「骨まで〜」で夢主も言ってました。なので、夢主としては、あの時の相澤の告白を覚えていてやり返した感じでしょうね。私たちまた病院だね、って笑ってそうです。それから「骨まで〜」では、残業で男と二人きりを心配する相澤の内心が書かれてますが、ソレ、夏深くんですね。笑

――では「骨まで〜」の続きとして出されてる年越しのお話も?
もちろんです。年越しのやつに「昔は胸はそんなに、って言ってたのにな」みたいなセリフがあるんですよ。それで、今回の夜プラにはおっぱい開発を頑張る姿が描かれています。笑 あと腕で顔を隠しちゃうところも、夢主変わってないね、って目線で見てほしいですね。あとは相澤の攻め方のバリエーションが変わったなとか。今回のは若さを随所で意識してるので、温泉年越しのより、ねっとり感薄めでお送りしてます。

――アダルトな色気も、荒削りな若さも、両方書けるなんて天才ですか…?
変態ですよ。笑


誕生日と、アカ名。あとは、ノリ

――イラストも素敵でしたね。
ありがとうございます。イラストはアイキャッチとして、ツリーの最初にしよーって今回は決めてました。

――タイトルはいつもどうやって決めてるんです?
タイトルね〜、毎回悩むんですよ。「メモとラジオとペリドット」も、書き終わってもタイトル決まらなくて。とりあえず、よく出てきたアイテムを三つ並べたんです。そしたらリズム感いいじゃないですか。口に出した時の。三三七拍子に近い感じしません?あとはね、カタカナとね、ひらがな、アルファベットはね、フリーフォントが豊富なんですよ! そんな感じで…決まりましたね! ただ「メモとラジオと〜」の時は、その手法でタイトルこれにしよってなって、連載終わってベッターの一覧に並べた時に気付いたんですけどね。直前に山田で「ピザとバトルとシュークリーム」って話を書いてて。タイトルの付け方まんま!リズム感もまんま!って。笑 芸がないのですよ。恥ずかしくてあまり話せません。
今回の長編タイトルは、私のアカウント名からです。そもそも@LlogMutaの「Llog」は、「1108」→「llog」→「Llog」なので、お誕生日のことなんです。だからピッタリでしょ? 今回のお話に! それで、ここからどうにかタイトルっぽくならないか考えて、あ、ログって記録っぽいから、なんちゃらログかな〜って。しかしLから始まるイカした単語、私全然思いつかなくて。単純に、うーん、ラブ!って感じですね。相澤ラブだし。誕生日と、アカ名。あとは、ノリって感じですね。あ、本来ログは英語では記録という意味は無いんです。けど、そこはみんな記録だと思ってください。記録な感じのログです。よろしくお願いします。
あと、この英字のフォントが使いたかったです。

――他に、こだわりの点はありますか?
今回は、長編ならではの、ゆっくり時間を重ねる展開や、設定の回収みたいなのをたくさんできて楽しかったです。セフレという土台があってこそ、視点が交互だからこそ、の両者の温度差や、すれ違いの真相を見ながら、うわぁってなりながら読んでもらえたらいいなあって思って書きました。
それから、各話、時間や場所にバリエーションを持たせるように意識しました。家、帰り道、飲み屋街、昼間の街、朝、夜など…。
あ、名脇役(?)の夏深くんは、相澤と正反対のわんこ系をイメージして、対比になるようにキャラ付けしました。可もなく不可もない、カフカくんです。漢字は適当です。
そしてラスト、彼らが、「一緒にいて大切に思って、それを失う恐怖」を何も乗り越えなかったことがポイントです。二人は、まだ怖いんです。全部簡単になんて乗り越えられない。基本的には。けどそれよりもまず、恋に落ちた。胸を突き破るほど溢れる激情に任せて、何も乗り越えていないけど利己的に相手を求めたい。それをお互いに許す。そういう関係に落ち着いた感じかなと思います。
あとは、こっそり忍ばせたのは九月ですかね。九月、夢主視点なのでもちろん知る由もないんですけど、相澤は白雲のことを少し、想っています。

――言われてみると! 白雲に背中を押されたんですね。というか視点が交互は大変そうですね。
大変でした。けど、相澤気持ちがなかなか表に出ないから、夢主視点だけだと何考えてるかわからなすぎて。笑 相澤視点で葛藤を書くことで、より萌えられるかなと。エピソードごとに、これは相澤視点で書きたいな〜、とか、これは夢主視点だな〜とかあったので組み立てに注意しました。最後の夜プラが相澤視点なのも、温泉年越しが夢主視点だったからバランスをとりました。

――本当に過去作との絡みだらけですね。
結果的にそうなっただけで、一年前はそんなこと考えてないですけどね!

――最後に一言
初日から追いかけてくれた方も、途中から読んでくれて方も、まとめ読みな方も、たくさんの反応や応援ありがとうございました! DMでのリスイン申請も、連載読んでます、って声たくさんいただけてすごくやる気出ました!マロも日々感謝です!
拙い文ではありますが、私の解釈や書きたいことたくさん詰め込んだので、少しでも楽しんで共感していただけたなら嬉しいです。
おめでとう相澤先生!


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