bookshelf | ナノ
※性描写有り






 それは私が一人で廊下を歩いている時のことだった。
いきなり後ろから声を掛けられたかと思いきやそれは恋人のアラタで、しかもアラタは必死に何かを耐えるような顔をしていたのだ。その頬が赤く染まっていることに気付き私が心配して近づくと、そのまま腕を引っ張られて近くの空き教室に連れまれてしまう。

「っあ、アラタ…!?」
何が何だか分からずにアラタから離れようとすればアラタは私の腕を掴む力を強くして、そのままホコリ臭い空き教室の壁に私の身体を押し付けた。
電気がついていない上にカーテンも閉まっているため、教室はほぼ真っ暗。アラタの顔が見えなくて、恐怖と不安に襲われる。するとアラタの切羽詰まったような声と荒い息づかいが聞こえた。

「悪い、っ…すぐ、終わらせるから」
「え?」

途端にアラタは私の制服のブレザーのボタンを外しにかかった。私はその行為に吃驚してアラタの胸を押す。
「あ、アラタ!」

どうしてアラタがこんな状態になってしまったのかとか、そもそもどうしてこんなに都合よく空き教室の鍵が閉まっていなかったのかとか、そんなことを考える余裕はもうなくなっていた。
(う、うそ、だって、)
すぐ外の廊下には、生徒がいる。それはアラタだって分かっているだろうに、こんなことをするなんて信じられなかった。私はアラタに身体を触れられるたびに肩をびくつかせる。やめてほしいとは思う。しかし、どうしてこうも身体は素直なのだろうか。

「っなまえ、可愛い…」
「あら、た、待って…!」
「ごめん、無理だ」
「!! っひ、あ!」

首筋を厭らしく舐め上げられて甲高い声が出てしまった。私はしまったと顔を青くして自分の口を手で押さえつける。しかし外の生徒に聞こえた様子はなかったため安心して肩を下ろした。しかし次の瞬間、
「っ、あ、〜〜ッ!!」
いつの間にかスカートの中に入り込んできたアラタの指が、私の秘所をゆっくりとなぞった。感じたことのない刺激に足ががくがくと震える。自分が自分じゃないみたいだ。

「わり、ッも、我慢できない…!」
「っえ、な、なにっ ぁ!あらっ、アラタ……!!やっ、んんう、」

アラタはベルトを外してズボンを緩ませ、その隙間から自身を取り出した。初めてみるアラタの自身に背筋がぞくぞくともどかしい刺激を感じる。
(ほしい、だなんて、)
そんなことを思ってしまった自分に絶望したものの、欲望のままにアラタに抱きつけば強く抱きしめ返してくれた。

「アラタ、っあら、た、ぁ」
「じっとしてろよ…」

痛くしないから、と優しく耳元で囁かれて心臓が跳ねる。(アラタ、アラタ、)何度も何度も小さな声でアラタを呼んで、快感を待った。
 アラタがゆっくりと私の膣内に自身をねじ込み、そのままゆるゆると腰を振る。それだけで私は全身に電流が走ったような刺激に襲われた。

「っ、ーー!!あ、ッん……!!っひ、う、うあ、あ」
「だい、じょうぶか…?っ動く、ぞ」
「えっ――あ!あっ、あ、あ、っひんん!」

アラタは私の方足を持ち上げたかと思いきやそのまま抜き差しを繰り返したのだ。
方足が持ち上げられたことによりアラタの亀頭が奥まで擦れて気持ちが良い。頭がおかしくなってしまいそうだ。二人してぜえはあと荒い息を繰り返す。不意にアラタの指が私の陰核を摘まんでそのまま強く捏ねくり回したため、私は声にならない声を上げて絶頂を迎えた。

「ーーー!!!っはぁッ、あ、ぁっ」

するとアラタも強い締め付けに耐えきれなくなったのか、ヤバイと焦ったような顔をして急に私の膣内から自身を引き抜く。それと同時に、アラタの自身から生々しい精液が飛び散った。
 私の足はもう使いものにならなくなり、そのままがくんと床にへたり込む。アラタもどうやら同じ状況らしく、私の上に覆いかぶさるようにして倒れ込んできた。私はそんなアラタの背中に腕を回して、強く抱きしめる。

「っなまえ…すげえ、きもち…良かった」

アラタは優しい声でそう言って、私の頭を撫でまわした。
「無理させて…ごめん、な」
眉を八の字にさせてそう言ったアラタに、私は「大丈夫だよ」と笑いかける。それに答えるようにアラタは満面の笑みを浮かべた。
 しばらくしてお互いに呼吸が落ち着いてくると、アラタが私の両肩に手を置いて顔を近づける。唇が重なると同時にアラタの熱い舌が口内に入り込んできた。

「ん、んう、」
ぐちゅぐちゅと厭らしい水音が開き教室に響き、私たちの唾液が顔を汚す。
 あまりに長く濃厚なキスにだんだん苦しくなってきたためアラタの胸を叩くと、あっさり離れたアラタが今度は私の頬にキスをして、それからペロリと舐め上げる。

「…なまえ、大好きだぜ」
「っ私も…大好きだよ、アラタ」

強く抱きしめ合って、アラタの体温を全身で感じた。もう、制服が汚れてしまったことなんてどうでも良かった。今はただ、アラタの幸せそうな顔が見れてすごく幸せだ。


苺とひたすらシュガーボム
(吐きそうなくらい甘い時間を貴方と)



 20140119
タイトルサンクス さよならの惑星