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 どさりと部室の床に名前を組み敷いて、ボクはニヤリと口角を上げた。
ボクの真下で目をぱちくりさせる名前があまりにもキモくておかしくて、思わず声を上げて笑う。

「プククッ、すんごいアホ面やなぁ名前」

スルリと名前の頬を指をなぞれば、名前はくすぐったそうに目を閉じた。(こっち見ろや…)そんな名前が気に食わずにボクはグッと顔を近づける。ほぉら、やっぱり名前は純粋やなぁ。耳まで真っ赤にして、ホンマにそそる。
どうせ嫌がって抵抗する名前も、一分後にはボクのこと受け入れて離さないに決まっとるんや。

「ほらァ、御堂筋クンが欲しいですぅって言うたらどうや」
「っや、やめ…」
「やめてええんか?」
「!」

名前が自分からは何も言おうとしないものだからそんな質問を投げかければ、大人しく黙った名前は言いにくそうに視線を泳がせる。ホンマに名前の反応はボク好みやからこうして名前を誘うんはこれ以上になく楽しいんやでェ。
名前はボクの下で真っ赤になりながら、ぷるぷると小さく震える手をボクの首筋に滑らせた。指先まで熱ぅなって、どこまでキモくてかわええんやボクの名前は。

「ホンマ、名前はボクんこと好きやなァ」

今すぐにでも犯してしまいたくなる感情を押さえつけ、ボクは名前に最後の誘い文句を投げかける。

「素直な名前の方が、ボクは好きやよ」


ほぅら、もう落ちたやろ。
ボクはさっさと名前の服に手を滑らせて、またニヤリと口角を上げて名前にねちっこいキスをした。


 20140129
御堂筋翔*彼女を誘う


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