聞き間違い
※どうでも良い聞き間違い
どうやらお互い電話しているようです。





「神田、手紙届いた?」

「は?聞こえない」

「て、が、み!」

「毛ガニ?」

「うん手紙。炙り出しやってみたから」

「(先に料理したのか)……おう」

「ちゃんと読んでね」

「は!!?(……ああ、太古にやってた亀の甲羅占いとかいうやつか?蟹でも出来るのか?)
俺読めねえよ」

「え!!?(読めないだと!?いくらバ神田とはいえ字が読めないとは!)
普通みんな読めるって」

「みんな読めるのか!」

「読めるよ!どんだけ不便な人生なのさ!」

「(普通の奴は占いとか気にすんのか。女々しいな)
そんなもんなくても生きれるだろ」

「古い人間だね」

「お前がだろ」

「いやなんで」

「……それ、炙り出しやってから食っていいのか?」

「食べるの!?(嘘だろ!嘘と言ってくれ!)」

「いや食えるだろ!(コイツあの毛ガニを弄ぶだけ弄んで捨てるというのか!?ありえねー)」

「食べちゃだめだって」

「は?なんで?」

「死ぬかも」

「な!!!(呪いか!?もういっそ呪いか!)」

「いやなんでそんなビビってんの。誰もそんなの食べないよ」

「誰も!?食卓に上らないのか!?」

「なんだと!?(神田の家夕食はワトソン紙のお造りとかだったりしたのか!?)」

「今は時期的にのぼらないが」

「え!時期とかあるの!年中あるじゃん」

「そりゃお前、冬だろ。冬のはでかいからな」

「そうなの!?(冬場はA1とか食べるのか!?)」

「今度俺の家来いよ、お前送ってきたやつ食うだろ?」

「要らない要らない、絶対要らない!」



少女は無意味なジェネレーションギャップを感じながらそっと受話器を下ろしました。
なんだこれ。



おわり。