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真夜中なのに、何故わたしの家の扉がこんなにも叩かれるのか。

そう思っていても再度ドンドンドン!と叩かれるから、流石に近所迷惑かなと思い、怒りを露わにして玄関の鍵を開けた。

誰だよほんと、警察呼ぼう。


「サラー!」
「…」


な、なんだって?

そいつはわたしの名前を子供のように呼ぶなり地面に倒れた。

そいつ、は探偵のシャーロック。

遂に人を殺めたか、と思ったけどこのままではご近所さんに見られたらあまり良くないので慌てて中に引きずり込んだ。


「酒くさっ!」


誰だ、酒飲ませたの。

…ジョンか、友達ジョンしかいないもんね。

初めてシャーロックの弱点を見抜けた気がした。(ありがとージョン!)


「ちょっと、生きてる?」
「もう、もう飲めない、吐きそうなんだー」


ほざけ、と思いながらマフラーとコートを脱がしデカい図体を苦労してソファーまで運んだ。

その途中、うわーとか地面が揺れている!とか言って噎せてた。

ビデオに撮るべき、だな。


「シャーロック、ジョンは?」
「じょ、ジョン?サラが良い」


は?とシャーロックの頬をぺちぺち叩きながら言った。


「もう夜遅いしここで寝て、早く寝て」
「ことわる、ベッドがいい、サラー」


こんな人でも酒で変わってしまうのか、そう思ったら酒が恐ろしく思えた。

早くジョン助けに来て!


(あーもう!腰に腕を回すな!)
(んー、いいにおいだ、洗剤かえたか?)
(帰れ!)


11 February 2013.
Masse


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