前の記事あたりにちょっと書いた通り、今回のスマホの保護シートはガラス製。
よってストラップをつけるにしても、硬い素材を使ったものは避けたかった。
自作するにしても、どんなデザインにすれば良いかなあと考えていた時のこと。電車でお見かけしたとある女性の手もとで揺れるストラップがとても素敵だった。
赤い糸が長めに垂れて、和風に結ってある。
ただそれだけなのに、とても印象に残った。
ストラップ用の……何というのか、あの銀色のストッパー?名前が分からないが、あのパーツがついていたので、既製品と推測する。神社で売られていたりするのかな。
とにかく、それがヒントになった。あの時のお姉さん、どうもありがとうございました。もしも縁結びの類だとしたら、どうか想いが叶いますように。

さて、それからしばらくはただひたすら想像をふくらませたのち、いざユザワヤへ。
購入したものがこれ。



オリンパスのフランス刺繍糸と、日本刺繍用の糸と、チャイナボタン。
何故チャイナボタンになったか。
脳内で描いたデザイン上、下部に何かしらちょっと重みのある飾りが欲しかったのだが、上記の通り硬いものは嫌。
せめて、つちたまを、と思ったものの、ユザワヤでは取り扱いがないとのこと。
どうしたものかとさまよっていたら、偶然チャイナボタンと目があってしまった。それだけ。
素朴な結いとか、何なら基礎的な帯締め風にというイメージを捨てた。わりと、あっさりと。
一瞬だけ、チャイナボタンを自作したいと思ったが、つくづく諦めて良かった。



渦巻蝶々とおっしゃるんですね。知りませんでした。
他にもいくつかチャイナボタンの種類はあったけど、これがいちばん好きだなあ。特にストラップ用としては。

あとは、この色を基調に糸えらび。
同じ赤系でも色々とあるのでじっくり迷った。



フランス糸は二本取りに。
そして日本糸とあわせる。





もっとも朱に近い色だけ独立。



長さはこれくらい。真ん中あたりで折るつもりだったのでそこそこ幅をとった。

そして、三つ編み開始。
最初、三つ編みってどうやってやるんだっけ……と戸惑った。
自分の髪を三つ編みにはできるけど、この状態からだとちょっと勝手が違う。
故に作成中の画像はなし。ひとたび手を離したら分からなくなりそうで怖かった。



しかし、結果はこれ。
三つ……編み……?
きつく編みすぎたか……あと、途中で間違えたりもしている。
いや、でも、ストラップとしての強度を考えたらこれでも、まあ……まあ、良いか。



しかし、何故か一本だけあからさまに終わりを迎えるのが早い。
編み方を失敗した責任をすべて担っておいでだ。たいへん申し訳ない。
でも、最終的に垂れ下がる糸は二本にしたかったのでちょうど良かったとも言える。

あとはバランスを考えて、チャイナボタンを縫いつけて、ほぼ出来あがり。



三つ編み部分がくっついている様に見えるけど、実際はそうではない。人差し指が通るくらいの合間を保っている。
話を戻すと、ここでまた難問発生。
自分がスマホを持った時、ストラップの表はどちらになるのか。
さんざん考えた結果、位置的に手で隠れそうなので、人から見た側が裏、ということに。



そんな顛末の裏面。

下部にほしかった何らかの重みは、玉結びから始めて適当にこしらえた。



最初は、玉をどう作るかで頭を悩ませたのだけれど、何気なく玉結び(この呼び方で合っているはず。玉止めの反対のあれ。最初のあれ)をしてみたらそこから発展させることが出来た。何でもとにかくいじってみるものね。
ところでこの時、気がついたら、いつかのあまりの刺し子糸を使っておりました。
これは結果的に僥倖であった。刺繍糸ではちょっと厳しかったはず。奇遇にも不自然にならないほど似た色あいで良かったなあ。だからこそ取り違えたのだなと思うとちょっと面白い。
その玉結びから作ったものを縫いつけて、今度こそ完成。





垂れる二本(実際は合計4本)の糸はあえてこよりもせず。
強度を考えるともう一工夫は必要なのだろうけど、何しろ日本刺繍糸があまりにもお姫様なもので扱いが難しい。
下手にまとめるより、生活の中で自然と風化していくに任せるのも良いのではないかな。手を抜いた訳では決してない。

玉結びから先の短いところは、自然にタッセル風になりつつある。
その中で一筋の日本刺繍糸がさり気なく美しい。さすがは絹。

この文章を打ちこんでいる間も、左手に寄りそってくれているこのストラップ。
まったく邪魔にもならず、軽くて、なかなか悪くないんじゃないかとひとり満足している。

反省点。
・なんとチャイナボタンの裏表を間違えている。せめて縫いつける前に気づけば……まあ、味かな。それにしてもチャイナボタンにも裏表があるのだな……当たり前か。当たり前なのか。
・三つ編みはもうちょっと緩くても良かった。
・チャイナボタンを縫いつけ型ではなく、取っ掛かりを作って糸を通す方法もあったなと完成させてから気が付いた。今回のこのタイプだと、取り外す時に完全に分解しなければならない。ミサンガの如く、ぷちっと切れるまでお付きあい頂く前提で願でもかけておくかな。
・裏面をもう少し美しく仕上げるやり方があったのではないか。

すべて今後に活かすこと。

ほめても良いかなと思うところは、まずまず晴れた日を待ってから作り始めたこと。
自然光がないと色あわせの段階で確実におかしかなことになる。それはさすがの私でも笑えない。
といっても制作途中で少しくもりはじめて焦った。画像の写り方でそのあたりの変遷を残せていますように。天候とのおつきあいの参考になる。
(続きに入る前の2枚以外、画像は加工していません)


使用糸
オリンパス、フランス刺繍糸、192、1028、167番。
日本刺繍糸、4、247番。
刺し子糸、赤系。

制作時間、約2時間。

151115 2117
手しごと、小物(ストラップ)


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