ポンチョの部分を無闇に編んでいたらいつの間にか広がりすぎてしまい、頭部とのバランスの悪さたるやまるでお話になりはしない。
ということで帽子をかぶせるか否かで迷った。
しかし、どうなのだろうか。てるてる坊主の頭に雨よけともなりかねない被り物は縁起が良くないのでは？
などと煩悶した結果、中途半端なヘッドドレス風に。そもそも坊主なのに。
最高峰に怖いのがこの顔。
刺繍糸を５本取りで「へ」とだけ。へのへのもへじは、このサイズと私の技術では不可能だった。
このありさまでも同行予定だった友人たちは喜んでくれるのだから、私は性善説を信奉せざるを得ないのである。
ちなみにポンチョの色あわせは友人それぞれのイメージカラーをもとにしている。
それにしても、てるてる坊主なんて何年ぶりに作っただろう。いや、これは最早てるてる坊主などと呼べやしない代物ではあるが、こめた思いは変わらないので、一応てるてる坊主ということにして頂きたい。
実はこのあたりで留めておくかどうかで迷った。まだてるてる坊主らしい気がしなくもない。
最終的に無為な創作熱が勝ってしまった。過ぎたるは及ばざるが如し。
さまざまにある反省点の最たるところとして、顔をもう少し丁寧に編むべきだった。糸も適切ではなかったと思う。しかも畦編みにするとは何たる不覚。
あとは、もっと凝った編み方も知っているはずなのに、いざ記憶に頼るのみとなるとなかなか思い出せない。確実なる習練不足。
そして何より怖い。顔が怖い。制作者の内面を反映しているかの様だ。恐ろしい。
しかし、実際には晴れたのだから何かしらの効果はあったのかもしれない。まさか予定の消滅と相殺ということはなかろう。たぶん。きっと。
編んでいる間は楽しかった。
勢いにまかせて単発で作ることが、何だかんだと好きである。
次は指人形くらいの大きさでこうしたものをいくつか作ってみたい。何か共通テーマがあると良い。
使用針：かぎ針５号
使用糸：コットンからウール、レース糸まで種々のあまり糸。
糸以外の資材：頭部に入れたペレット少量、刺繍糸。
サイズ：全長11センチ、ポンチョの底直径11センチ。
制作期間：一晩。総計４時間ほど。
150720 2217
手しごと、かぎ編み
手しごと、かぎ編み
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