はじめて数えたのだが、どうやら巻末紹介文は100字以内との規定になっているらしい。少なくとも角川文庫ではその限りであろう。文豪から大衆作家まで一律にあらゆる作品をその短さにまとめ上げねばならないのだから編集者の苦悩たるや察して余りある。
だが、しかし。

大企業重役の娘は今年20歳、如何にも良家のお嬢さまである。そんな彼女の元に訪れるは父の部下、またの名を花婿候補。彼らの中からお嬢さんが気に入った相手はプレイボーイで……

ここまで我流アレンジ。以外、抜粋。

プレイボーイで……「婚活」の行方は。初文庫化作品。

偶然にも直前まで浸っていた世界から離脱しきれぬまま角川書店に駆込み訴えをしたくなった。
三島由紀夫がこの有り様を知ったらもう一度くらい切腹してしまうのではないか。そも彼の憂国のおもひこそ永劫の正義だったとでも言うのか。
分かりやすければいいってもんじゃないのよ。
ことばを扱う仕事においてこれが許されるとお考えか。ああ嘆かわしい。もう同じ4文字ならせめてコンカツにすべきだった。それならばまだ鼻で笑って済ませられたろうに。
我が空洞なる頭が硬いというのならばそれで結構。言葉は変わって行くものだとかそれでも文学そのものは普遍だとか、そういう問題じゃない。
『人間失格』を小畑健のカバーで愛読しておりますがそれとこれとは……あれ?違う、よね?うん、違うよね。違う。絶対に違う。たぶん。
これで実は三島由紀夫が婚活という単語を実際に使用していたのだったら向こう半年はきっとちょっと立ち直れない。

140902 0005
一言


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