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Saber side


「邪魔だ。」
凛とした声が部屋に響くその声は男の声でなく女…いや、少女と言う方が正しさに近いだろうか
目の前の男達は何だとばかり声の方を見た
声の主は錦の様な髪を後ろに丸く纏め、周りを三つ編みで囲んで青いリボンで結んでいた
そして青い蒼いドレスを身に纏っていた
男達は失笑した
自分らに「邪魔」と言うのはどんな貴族なのかと、勇者なのかと思えば只の娘ではないかと
「再び言わせていただこう。
邪魔だ」
娘はまた先程と同じ発言をした
男達は大きく笑った
そして告げた
此処は俺達の縄張りだと通りたければ礼儀と金が必要だと
娘は「そうか。それは済まない。」と言うと近くに落ちていた木の棒を拾い上げた
男達はやるのかと獲物を各々取るだがその一歩前に娘は攻撃を仕掛けた
娘が持っていた木の棒は手元にないように男たちは見えた
だが男達は守る術もなく散った
娘はほうとため息を吐くとその場に男達に見えなかった木の棒を落とし、ドレスを手で支えることもなくそのまま進行方向へ走り出した

それは月夜の下

彼女が目指す友人の幽閉された城まであと少し




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