粟楠会の少女



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「四木さん。お客様です。」
部下はそう言うと客と思われる少女を中に入れた
少女は凛とした態度で四木の目の前のソファーに腰掛けた

晴飛か…。どうした?」

四木は不思議そうに聞いた。

「臨也からの伝言でも持ってきたのか?」

四木がそう聞くと少女は首を降って

「臨也さんからの伝言じゃなければ来ちゃだめなんですか?」

と言った。
四木は苦笑いしながら首を横に降ると

「いや、お前が帰って来るときはいつも臨也からの伝言だからな。自主的に戻ってくれたのは嬉しいさ。」

と言った。

「にしても粟楠会の人間半分以上がお前を粟楠会の人間だって忘れてるな。」

四木がそう言うと晴飛は笑いながら

「仕方ないでしょ。彼にとって一番四木さんへの伝言として使いやすいのは私だし、私みたいな子供、粟楠会の一員になんて見えないわよ。」

と言った。
四木はそんな笑っている少女に

「だとしてもお前を臨也にやったり手離したりする気はねぇがな」

と煙草に火を付けながら言った。

数秒たっても少女からの返事がない変わりに逆に何かに打ち付ける様な音がするのを不思議に思いふと顔をあげると

「…晴飛…ドアが壊れる…。」

少女は頭をドアに打ち付けていた
四木のお陰でドアの故障は免れた。
何で頭打ち付けていたんだ?と四木が聞くと痛かったのか涙目で

「だって四木さんがかっこよすぎるのが悪いんだからっ」

と訴えた。
まぁ四木にとって「今のお前が一番ヤバい…!」である。

「あぁぁぁあ!!!!くそっ!!四木さんはどうしてそんなにかっこいいの!?」

晴飛は声を大にして四木にそう言った。

「渋いしかっこいいしかっこいいしかっこよすぎだし!!!!」

四木は苦笑いしながら晴飛の頭をくしゃっとすると

「俺がかっこよすぎるならお前はそんな俺に釣り合うほど可愛いって事だな。」

と笑った。

晴飛がその後照れ隠しで暴れたのは言うまでもない。


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