とある少年の独白




正直、俺の彼氏は結構モテる方だ。
俺の三つ子の兄貴共と比べたらそれはそれは雲泥の差ではあるが、正直彼奴は結構モテる
それはしょうがない。俺が惚れた男だし、なんて言ったって俺の兄貴達とは違って彼奴は心の底から優しい。
虎太みたいにぶっきらぼうじゃないし、竜持みたいに上辺だけでもない
それに顔も悪くない。好青年というのはこう言うのを言うんだろうと思う。
だが、奴は鈍感中の鈍感だ。天然なのかわざとなのかと掴めなくなるほどに
その為、俺が彼奴とつきあい始めるのも結構時間を使った。
最終的に内村と植松の協力を得たぐらいだ。
それほどまで質が悪いくらい俺の彼氏は鈍感だ。
今まで告白名場面を見てきたが
「好きです、私と付き合って下さい!!」
という告白に対して
「あ、うん。何処まで?」
と問いかけてしまう。
普通の鈍感はこれくらいと思うだろうが鈍感どころの問題だと言うことにお気付きだろうか。
まず最初に「好きです」と言ってるのに彼奴はまるで気がつかなかったかのように聞き流している。
普通この言葉の後に「付き合って」と言われれば「どこに?」と返すのは不自然じゃ無かろうか。
友情的の「好きです」でも次に「付き合って」と来ることはあまりないだろう。寧ろその状態を見てみたい。
次に彼女は「私と」と言っている。「何処に?」と訊くには文章的に「私に」になるはずである。まず国語力の問題だ。
その癖俺の彼氏は国語で90点以下を採ったことがあまりない。平均が基本85〜90ってどういう事だ。喧嘩売っているのか
それでも彼奴が好きなことに変わりない自分に溜息が出る
告白もわざと言っているのなら嬉しい気もするので、俺に免じて許してやろうと思う。
そうさ、表ではわかりずらいが俺はウキにベタ惚れなんだよ。





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