【同性に】誰か助けて【告られた】




20歳になって暫くしたら小学校の時に入っていたサッカーチームのキャプテンである翔君からメールを貰い、同窓会をする事になった。
5年からの助っ人組は受験があるからと辞退した。
なのでメンツ的には銀河一の桃山に僕ら3Uが混ざったという何とも居心地の悪い感じになった。
僕たち3Uは銀河一になったときいなかったから。
それでも翔君は「そんなこと無い!植松君達も桃山プレデターの一員には変わりないんだから!!」と行って僕たちの背中を押した
会場は何処かのお店というわけでもなく、西園寺さんのお家だった。
確かに広いし、豪華な場所だけど、お邪魔して良いのか正直不安だった
だけど翔君に背を押されてみんなが逢いたがってると言われれば引くに引けずお邪魔することになった。
正直スーツか何か着てくれば良かったかもしれない。
とはいえ僕は大学に進学した為まだスーツを必要としてないからスーツは買ってないのでないのだが・・・。
本当に浮島と内村以外はみんな久しぶりに逢う顔だから変わった様子に驚いた。
僕たちがいた頃は凄く丸かったけど西園寺さんは今や凄い美人になっていて正直眼がくらむかと思った。
高遠さんは長かった髪をばっさり切ったらしく、凄くサバサバした感じでそこら辺の男の子よりも格好いいんじゃないかと思った。
翔君は幼さが抜けてしっかりした男の人になっていた。風貌がどことなくコーチに似てきたかもしれない。
虎太は色気のある男の人になっていた。今じゃプロサッカー選手の仲間入りして人気も高い。流石だと思う。それでも相変わらずサッカーに一途なのは変わりなくてどことなくホッとした。
凰壮はあの頃より凄く身体ががっしりしていて体育系男性をそのまま表現した感じになっていた。性格はそのままだけどそこが彼の良いところだと思う
竜持は後に回して青砥君。彼と逢ったのは試合の時だけだけど凄い美人になっていた。男に使うのもどうかと思うけど凄い美人。彼も人気あるんだろうなと何処か遠くで思っていたり。
そして多義君。彼と逢ったのは小学5年生の時の試合。あの頃と比べるというのもどうかと思うけど、彼も幼さがなくなって頼りになる大人という感じになっていた。
そして竜持。正直一番変わってないのは此奴かもしれない。相変わらずの嫌らしい位の美形顔に緑縁の眼鏡。髪は櫛が留まることのない程のさらっさらで口は皮肉な笑みを浮かべていた。
最後に花島コーチと杏子さん。正直二人は老けてもあまり変わりない。杏子さんも老けてるようには見えないし、コーチは寧ろ老けて男らしさが一層上がったと思う。
今じゃこの二人は結婚してるらしくて、子供もいるらしい。
「お子さんもサッカー好きなんですか?」
なんて冗談で問いかけたらコーチは困った笑みを浮かべて
「翔の教え子なんだ」
と言っていた。多分桃山プレデターに入ったんだろうと思って何処かホッとした
そしてみんなに挨拶してから乾杯の合図でコップに口を付けた。
とは言っても僕はお酒に弱いから違う飲み物を貰った。
けれど皆はコップの中にお酒が入っていた。
お酒に強いんだ羨ましいなんてムッとした顔で言うと浮島が困った顔を浮かべていた
そう言えば浮島はザルなんだったなんて思い出して後悔する。別に困らせたいわけじゃないんだけど・・・
暫くごちそうとお酒を楽しむととうとうみんな酔いつぶれてしまった。
元からこうなることも分かっていたので西園寺さんは部屋を準備してくれてたらしい(そう言えば西園寺さんもお酒が弱いらしく違う物を飲んでいた)
僕は西園寺さんの命で使用人に連れてかれる酔いつぶれた人たちを見て苦笑を浮かべた。
特に高遠さんと杏子さんは使用人に絡んでて女恐いと思った瞬間だったりする。
何人か落ちて、浮島と翔君はお風呂を借りていた
そして西園寺さんは仕事の電話で出て行ってしまって部屋には僕と竜持と酔いつぶれてる人たちが残った。(あ、青砥君は酔うより先に寝てた)
そこで
特に差し障りのない会話を楽しんでいたのだが急に竜持が
「一緒に住んでくれませんか、」
と言いだした。
俺は急すぎる発言とその内容に思考回路が停止した。
それもゆっくりじゃなくて急ブレーキをかけたような停止。
いや、寧ろそのままサイドブレーキを下げたような・・・。
そんな僕を見て竜持は苦笑した。
「急な話で本当に済みません。でも植松君で宜しければ僕と一緒に住んでくれませんか?」
そう言って竜持は僕の手を握りしめた。
別に嫌という訳じゃない。所謂ルームシェアと言うことだろう。
ならば頷いても別に差し障りは・・・・。
「植松君に支えて貰いたいんです。結婚は出来ないですけど、僕は君と一緒に住みたいんです。」



・・・・・・・俺はどうすれば良い?



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