正義の味方願望。

植松視点




昔、研究室で実験されていた事がある。
正直どういう場所でどんな施設だったかなんて覚えていない。
僕は目を覆われていたから。
弄られたのは両足と両目。
元々足は速いほうだったからと弄られていたが後に高遠さんという素晴らしい素材が手に入ったらしくホチキスのようなモノで簡単につながれたまま僕の足は放置された。それでも動くのは多分治癒能力の持ち主である内村のお蔭だと思う。
目には石化の眼を入れられた。神話、メデューサの様に見たモノを石にしてしまう能力を持ったモノらしく、僕は眼を取り替えられてから厚い布で眼を覆われた。
それ以降その施設を見た記憶がない。

しばらく細工をされて居たら僕たちを助けてくれた人がいた。
その人を初めて見たときは内村に連れて脱出した外の月夜の下。
レンズ越しで確認した。
髪の毛は癖ッ毛で無精髭が似合う男の人だった。
それと同時に周りを見渡して誰が残って助かっているのかを確認した
そのとき翔君とエリカさんはコードGONとTAGは他の施設に連れて行かれたと僕と救世主に教えてくれた。
救世主はその二人は後で助けると言った。
そして、それと同時に僕らに手伝ってくれないかと言ったのだ。
僕らは躊躇わずにみんなその問いに頷いて答えた。
それを見ると彼は目の前にいた翔君を抱き締めて
「君たちが無事で良かった」
と言った。
そして、彼は自分の救えなかった被験体の数を言うと

「俺は、正義の味方になりたかったんだ。」

そう呟いた。




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