おかえり、おめでとう


※未来捏造注意。


「ただいま」
彼はそう言って優しく自分を支えてくれる妻の身体を包み込んだ。
彼女はそんな旦那を優しく包み返すと「お疲れ様」と言って微笑んだ。
彼はそれだけ聞くと久しぶりの妻を堪能したのか、手を離し短く腹減ったと言った。
それと同時に彼のお腹が大音量で泣き始めたので可笑しくなって妻はプッと噴き出した。
「凰壮君が虎太君が帰ってくるの待って料理作ってくれたの。帰ってくるまでずっとみんな待っていたから一緒に食べよう」
彼女はそう言って重いはずの旦那のエナメルバッグを受け取った
彼は小さく「竜持も凰壮もいるのか」と何処か嬉しそうに自分の兄弟の名前を呟くと美味しそうな匂いに釣られる様に玄関を後にした。
妻は一人だけ残っている召使いに預かったエナメルバッグを預けると彼の後を追った。
彼はそんな彼女を少し先で待っていた。
そんなに広い家ではないし、少し歩けばすぐにリビングに付けるのだが、彼はまるで彼女がいなきゃ意味がないという様に彼女を待った。
彼女もその意図が分かってクスッと嬉しそうに微笑むと彼に追いつく
そしてぎゅっと彼の手を握りしめると顔を見合わせてリビングへ入っていった。

中では弟の一人、竜持が待っていましたという様にワインを注いでいた手を止めて、少しズレ掛かっていた眼鏡をかけ直すと「おかえりなさい虎太君。」と微笑んで迎えた。
旦那はそんな自分の弟の頭にぽんっと軽く手を置き「ただいま」と応えた
そんな行動に竜持は「もう子供じゃないんですから」って少し怒りながらも笑った。
「義姉さんもお出迎えお疲れ様でした。どうぞ椅子にかけてください」
竜持はそう言うと妻の方を向き、微笑んだ。
妻は旦那の方を向いて一言二言言葉を交わすと再び竜持の方を向き首を振り
「私も何かやるよ。竜持君と虎太君は先に座ってて」
と言った。竜持はそんな義姉に困った顔を浮かべるとじゃあお先に失礼しますと言って指定されている様にスムーズに自分の席に座る。
旦那も何も言わずに妻の指示に従って自分の席に座り、自分の弟と言葉を紡ぎ合う
そんな光景を見て、妻はまた嬉しくなり微笑んだ。
そしてから厨房の方へ向かい、丁度料理を完成させたところの二人の末の弟と合流する。
「運ぶのを手伝う」との趣旨を伝えると末の弟は仕方ないと溜息を吐いてテーブルに持っていくモノを指定した。
妻が指定されたモノを受け取ると、末の弟も残りのモノを数個持った。
そして妻に対して可笑しそうに「転ぶなよ?」というと先に厨房を出た
妻は怒るでもなく悔しむでもなく本当に注意しないと。と息込んで彼の後を追った。
リビングに戻ると竜持が撮っておいたこの間の試合をテレビで流しながら二人だけで反省会を始めていた
料理が来たと分かると二人は料理がおけるスペースを作り、料理を受け入れた
そうしてから末の弟は帰ってきていた長男に向き合うと「おかえり」と短く言って微笑んだ。
長男である旦那も「ただいま」と短く言うと少しだけ微笑んだ。
末の弟はそれを確認すると残りの料理を取りに行く。
妻もその弟の後を追って厨房にあるご飯を取りに行った。
そして料理が揃うとみんな席に着いてから妻と弟二人顔を見合わせてから声を合わせて言った


「「「優勝おめでとう虎太(くん)!!!!」」」









おかえり、おめでとう







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銀オフがコツコツと増えていってます。
銀オフ沢山書いたら期間限定で良いから分断するんだ←
今回は虎玲+凰+竜です。
この四人はほのぼのしいの希望です(笑
虎玲は結婚すべきだと思っています!
虎玲hshs
竜持君は三つ子がバラバラになるのを最初は嫌がってそうですね。
「僕らは三人で一人ですから」みたいな(笑
だからといって玲華ちゃんが嫌いとか言う訳じゃないんです。
ただバラバラになるのがどうしても気にくわなかったんです。
結局凰壮君の策に乗せられて虎玲を認めるんですね。
そう言うところ凰壮君は策士だと思っています(笑
結局のところ虎太君も兄弟が大好きなので、二人が誰かと結婚するまで4人で暮らしてそうです(笑
玲華ちゃんも嫌がらないと思うんですよね。
なんだかんだ言ってまんざらでもない竜持君が好きです(笑




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