夏目漱石の『こゝろ』の先生を思わす「せんせい」は、古びた本の並ぶ店内の雰囲気もあってか、私の中では着物姿でイメージされました。「せんせい」本人も独特な雰囲気の人物で何だか掴めない人だという印象です。 好きな本のことなど淡々と質問をする「せんせい」に「私」は彼の反応を確かめるように真面目に答えていて、「せんせい」に威圧感があるわけではないけれど二人の間に妙な緊張感を感じました。 『こゝろ』の人物と自分たちを重ね合わせる「私」と「せんせい」の温度差が何だか切ないお話でした。 素敵な作品をありがとうございました! 今までと少し違う形式のお題で気に入って貰えるか不安だったので、そう言っていただけてとても嬉しいです。 初めてのご参加ありがとうございました! |