three

朝、教室につくと緑間が眉間に皺を寄せていた。いったいどうしたのだろうか。不思議に思って席に着くと、高尾が耳打ちをしてきた。
高尾の話によれば例の彼女と毎朝登校することになって不機嫌らしい。なんで不機嫌になるのか。普通彼女との登校は嬉しいものなんじゃないの?私は彼氏とかいたことないからわからないけど。ぽんぽん、と緑間の肩を叩く。なんなのだよとさっきより皺を深くした緑間に、良かったねと嫌味ったらしくいってやった。またいつものように反発してくるのかと思いきや、一つため息をついて、そうだな、と前を向いてしまった。
調子が狂う。いつもの緑間とは違った。はぁとため息をついて机にひれ伏せる緑頭の巨体。大丈夫?と声をかけようとした時、教室のドアががらりと開いた。

「真太郎くん、いる?」

例の彼女だ。教室内がざわめく。緑間の彼女だ、かわいいな。とひそひそ話をしたり、中にはほら緑間、愛しの彼女がおよびだぞーと冷やかしの声も。入り口に立つ彼女はえへへ、と照れたように笑ったが緑間は、

「別に愛しくなどないのだよ」

と冷めた答えを返した。
それを聞いた彼女の表情はなんとも言えないような顔をしていた。緑間は即座に彼女の元へ行き、二人して何処かにいってしまった。




[ 4/11 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -