ten

あのあと、緑間の想いをすべて聞いた。ずっと前から私が好きだったこと、私の気を引きたくて彼女を作ったこと、全部。案外子供っぽいんだねと笑えば拗ねた顔で煩い、とでこぴんされた。






資料室から二人で出た。緑間は彼女と別れてくると彼女の元へ向かった。私は私とて教室に戻ろうとした。すると、前から誰かが走ってきた。高尾だ。坂江ちゃーん!と手を振って私の元へ来た。

『高尾・・・』

「よかった・・・いたぁぁぁ・・・大丈夫?!」

『え?!う、うん?』

がっと両肩を掴まれて揺さぶられた。私が一時限目戻ってこなかったせいで集中できなかったとのこと。知るか。
私が二人のあとを追いかけていった後、心配して追いかけようとしたらしいのだが、タイミングよく先生が入ってきて行けなかった、らしい。
ごめんね、心配してくれてありがとうと笑うと大丈夫ならよかった!と抱き締められた。今日はよく抱き締められるなぁ

「高尾。人の女に勝手に触るな」

「し、真ちゃん!・・・え、女?」











「はぁぁぁぁ?なに、二人付き合ったの?!」

うわぁ心配して損したぁぁと頭を抱えて蹲る高尾。ごめんね、と謝れば、今日部活オフだから放課後満場屋の特大パフェ奢るんならゆるす!と言われたので緑間と顔を合わせて、しょうがないなぁと笑った。






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