そう言えば、今日生徒会あるってモトハルいってたな・・・。アイツ覚えてんのかなー今日私の誕生日なんだよー。まぁさぁー、だからといって自分から言うのはなんか図々しい気もするしー?後で自分で気づいてくれた方が私的にも嬉しいしさ。あ、でも気づいてくれなかったら私は彼氏に祝られることなく年をとるのか。うぬぬ、それはいやだしなんか寂しいし。でもでも2ヶ月ぐらい前に私の誕生日確認してたからなー、
要は早く祝って欲しいんですよ。モトハルくん。
折り畳み式端末のケータイを開いたまま机に置いて画面を見つめる。さっきから十分措きに、メールの問い合わせをする。時刻は夕方の6時。今日はやけに暗い。かれこれ2時間ぐらい上記を繰り返しているのだ。
あぁまだかなまだかな、なんて椅子に座って頬杖をつきながら足をパタパタさせていると、途端にヴーヴーとケータイのバイブ機能が反応した。画面を見ると、そこにはモトハルの文字。あれ、電話だ。
『もしもし・・・』
【も、もし・・・もし・・・ゲホッ】
『遅い・・・』
【ご、ごめ・・・ウェッ】
『何やってんの・・・』
【はし、走って・・・まぁぁすっ・・・ハァッハァッ】
『・・・、ばか?』
電話口からモトハルの荒い息と地面を蹴る音が聞こえる。一分ぐらいお互い黙ってみる。どうやら疲れすぎてモトハル喋れないみたいだし。
・・・。グエッホッ・・・あ、ふぁー。
あれー、なんか卑猥に聞こえてき【ついた・・・っ】・・・
『何処に』
【ひ、秘密・・・、雅窓、開けろ。】
言われるがまま部屋の窓を開ける。まさかまさか家の下に来ているのかと思い下を見るとそこにはただの緑の芝生しかなかった。
『・・・?』
途端、ガチャっと部屋のドアが開いて驚いて後ろを勢いよく振り替えったら電話を片手にもったモトハルが息を切らしながら立っていた
【「騙されてやんの、ばぁか。」】
『は・・・、』
【「誕生日、おめでとう」】
電話とリアルの声が重なって聴こえたとき、私はただただ笑うだけだった。
▼リア友に送ります。別にヤツが誕生日な訳ではないです。ネタです。ただの。そして私は唐沢さん派
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