『髪、短い』

綺麗な艶のある赤い髪をちょいちょいと触れば、触るなと勢いよく手を振り払われた。左右色の違う暖色系の目が私を睨む。ごめんごめん、と苦笑して素早く手を引けば今度は手を掴まれた。

『(どっちなんだ・・・)赤司?』

「触るなとは言ったけど止めろだなんて言ってないだろ?」

『!?(矛盾・・・!)』

指をするりと絡めて手を繋ぐ。細い指、骨張った手を。まるで恋人繋ぎ・・・て言うか恋人繋ぎ。
別に付き合ってるわけじゃない、よく周りから誤解されるが断じてそういう関係ではない。私たちはただの部員とマネージャー。たぶん。だがしかし、赤司様の言うことは絶対。赤司が私と付き合ってると言えば付き合ってることになる。周りの言動に対して赤司がどう対処しているのかは知らない。知りたくない

『ねぇ』

二人っきりの教室で赤司の膝の上に乗せられて、質問する。なに?なんてしれっとした顔で私の髪の毛を絡めて遊ぶ。私たちってなんなの?と首を捻ればさぁね、と曖昧な答えを出す。いつもこうだ、別に期待しているわけではないから、でも、なんだか



モヤモヤするのは、気のせいですか







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