それは彼女からぶつけられた素朴な疑問だった。
伊澄は堀さんが好きなの?
好きと言えば好き、嫌いではない。でも恋愛の好きとは違う。違った。そもそも恋愛ってナニ。
お互いの秘密を知っている、お互いが本当の自分をさらけ出せる大切な存在だ。いや、俺は雅の前でも本当の自分なのだけれど。
小さい頃から一緒の雅は俺が刺青をいれてることも勿論知っている。口にピアスを開けた時は泣いて怒られた。それぐらい自分を思ってくれているのに堀さんが好きなの?という質問はおかしいと思った。じゃぁ聞くけど、
雅は石川くんが好きなの?

好きじゃないよ、私は伊澄だけ。






嗚呼なんだ、答えはこうも簡単だったのか。







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