現実パロデー


『まーじーでー』

体温計を見てついついすべて同じ音程でしゃべってしまった。なんだか昨日の夜から体が熱いようなだるいような・・・とか思っていて、まぁその時は寝れば治るか!って思っていたのに朝起きて昨日より悪化しているような違和感を感じなんとなく脇に体温計をぶっさして熱を測ってみたらこのありさま。なんと8.2・・・!うわー・・・、お母さんにいったら怒られるかな、なんで早く言わなかったの!って。あーなんか頭痛くなってきた、吐き気もプラスされてきたぞ。これはあれか、学校休まなきゃダメですよパターンかな。でもな、きっともう少ししたら愛しの幼馴染みエイトくんが迎えに来てくれるんだよな。いつも部活の朝練で一緒にいけないけど今日は朝練無いらしいから一緒に学校行けると言うこんな、ね!特別な日なんですよ。行きたいな一緒に学校。はぁ、しょうがない、ママンに白状して休みますか。





ピンポーンと鳴るチャイム。あ、来たかな。とりあえず今日は休むと言うことを伝えなければならぬ。はいはい、となんとも朝とは差のある掠れた声で玄関へ最低限の小走りをしてドアを開けると、迎えに来た、と無愛想なエイトくんが腕を組んで立ってました。キャァイケメン。

『ん・・・うん、あのさ・・・』

「どうしたんだ、その声」

『か、風邪・・・ひきました』

「・・・・・・」

いかにもはぁ?みたいな顔をしている。いやそんな顔されても私だって風邪引くとは思わなかったよ。未来とか予知できませんからねどやぁ。

「・・・熱は」

『え?あー・・・いやないでs「熱は?」、は、8.2です・・・』

熱のことだけは黙っていようと思っていたのになぜこいつは痛いとこをついてくるだ!つんつんすんな!エイトのことだから私が熱でたと知れば、どうせ腹出して寝てたんだろうとか、夜中まで起きてたんだろうとか、なんだかお母さんみたいなこと言われそうで、つか言われる。言われた。何か知らんが悩むように眉間にシワを寄せ始めたエイトを壁に寄りかかりながら見ていたら、よし。俺も休む。と意味のわからないことを口にし始めた。

『はぁ?』

「だから俺も休む。」

『なんで』

「なんでって・・・雅の看病のためだ」

わぁ看病してくれるのー?嬉しいー。いや、思ってますよ?嬉しいです。付きっきりで看病(何て言ってないけど)してくれるなんて神からの贈り物に等しいぐらいに嬉しいです。でもね、ほら、上の文見てたらわかるでしょ?さりげなく私がエイトに好意を寄せていることを。え?わからない?それは君の理解力+国語力が足りません。
だからさ、うん。エイトくんに看病してもらったら私の体力が上々向上になるわけなんですよわかりますか。プシューっていいますよプシューって。リアルプシュー

『いい!別に!』

「・・・なんでだ。遠慮するな。」

『してない!本当にー・・・っ!』

別に忘れていた訳じゃないよ自分に熱があったこととか。ちょっと色々パニクって興奮しただけだから、だから、エイトくんに被さるように倒れたんです。ごめんなさい。なんとかエイトが支えてくれたお陰で二人とも倒れずにすんだ。危ない

「っ・・・熱いじゃないか!」

『うぅ、そりゃ熱、あるもん・・・』

「馬鹿にも程がある・・・今日は大人しく俺に看病されろ。」

『いつからそんなにドSに育ったんですか。されろってなんですか。』

「いいからっ、ほら・・・こっち。」

ぎゃぁー!エイトにお姫様抱っこされた!やだ、降ろして。歩けるから。といっても、力の入ってないやつに言われても説得力の欠片もないな、とか言われたひでぇ。もう、エイトさんに大人しく看病されるしかないようだ。エイト先輩マジリスペクト




▽現パロ。あれ、エイトってこんなんだったかな



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